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「山形セレクション」の牛肉決まる 物価高騰で牛肉需要伸び悩み 高値をつけられず

2023年12月4日 18:18
「山形セレクション」の牛肉決まる 物価高騰で牛肉需要伸び悩み 高値をつけられず

高品質のお墨付きを与える「山形セレクション」に認定する山形牛を選ぶ枝肉共進会が4日、山形市で開かれました。物価高騰の影響が牛肉の値段にも及んでいることを示す結果となりました。

県食肉公社で開かれた共進会には、村山・最上地方を中心に141頭の山形牛の枝肉が出品されました。赤身のきめ細やかさや霜降りの入り具体などを基準に審査され、尾花沢市の大類栄治さんの枝肉が最高賞のチャンピオン牛に選ばれました。大類さんの受賞は3年連続です。

大類畜産・大類栄治さん「まだ実感がないです。エサが高くて大変なんですけど、おかげさまで大変うれしいです」

今回は70頭あまりが「山形セレクション」の認定を受けました。「山形セレクション」に選ばれるとより高品質な牛肉だと認定されるため、販路拡大にもつながるということです。
その後は競りが開かれました。チャンピオン牛が登場すると、どんどん値が上がり…最終的に1キロ当たり7312円で落札されました。しかし、去年と比べ989円の値下がりです。物価高騰の影響で市場での牛肉需要が伸び悩み、高値を付けられないことが原因だということです。

山形牛枝肉市場流通振興協議会・栗田幸太郎会長「ウクライナ戦争以降、非常にマイナス材料が多く、価格低迷で生産者も購買者も苦難の年といっていいほどの激動の年だった」

生産者にとってはえさとなる飼料代の高騰などの一方、需要の落ち込みで価格が上がらず厳しい状況だといいます。新型コロナの5類移行によって牛肉の外食需要は回復傾向にあるものの、家庭での消費が落ち込んだままだということで、栗田会長は家庭でもより多くの人に牛肉を食べてほしいと話しています。