最上地方の消防本部新庁舎 消防署員らが設計変更を要望「1階と2階に消防機能集約して」
最上地方の消防本部の新庁舎建設を巡り、基本設計の見直しを求めている消防署員らが28日、消防を管轄する事務組合のトップを務める新庄市の山科朝則市長らと面談しました。山科市長は「署員らの意見を組合の理事会で協議し判断する」との考えを示しました。
最上広域市町村圏事務組合ではおよそ30億円をかけ、2年後の2025年度中に3階建ての消防本部新庁舎を新庄市内に建設する計画を進めています。
「基本設計」では1階に消防署と車庫、2階に事務組合の事務局、3階に災害時などに使われる会議室が配置されることになっています。
この基本設計はことし2月に、最上8市町村長で構成する組合の理事会ですでに承認されていますが、先月、消防本部の署員、数十人が組合の理事長を務める新庄市の山科市長に設計の見直しを求める嘆願書を提出しました。嘆願書では、3階の会議室と2階の事務局を入れ替えるよう求めています。その理由として、1階と2階に消防機能を集約して、緊急時の署員の移動時間を短縮することなどを挙げています。
ことし行われた新庄市長選挙の結果、10月に組合の理事長が山科市長に替わったことを背景に、設計見直しを求める声が上がったとみられています。
28日は消防本部の消防長ら5人が組合を訪れ、山科市長らと面談しました。面談はおよそ2時間にわたり、非公開で行われました。
最上広域市町村圏事務組合理事長 山科朝則新庄市長
「みなさんの思いは現場でいかに合理的に(職務ができるか)という話。予算の問題もあるのでそのへんのすり合わせをこれからもう一回できる範囲でやっていかなくてはならない。きょういただいたご意見を理事会でもう一回協議させていただきたい。それを受けて、どのような方向に進むか判断したい」
組合では、来月29日に理事会を開き、対応について協議する予定です。