寒河江市でサクランボ「紅秀峰」の収穫最盛期 平年より1週間早く 出荷量は去年の半分以下の見込み
山形県内でいま、張りのある食感と強い甘みが特徴のサクランボ「紅秀峰」の収穫が最盛期を迎えています。
寒河江市道生にある土田慎一さんの園地です。紅秀峰の実が真っ赤に色付いています。今シーズンは4月以降、気温の高い日が続いたことなどから生育が早まり、収獲も平年より1週間程度早くなっているといいます。
土田慎一さん「着果量は豊作だった去年に比べるとだいぶ少ないが、去年よりだいぶ粒が大きい気がする」
去年夏の猛暑の影響でこちらの園地でも実が2つくっついたいわゆる「双子果」が多くみられました。この他、雑菌の影響とみられる黒いかびが発生した実もあり、出荷量は平年に比べ減る見込みです。
土田慎一さん「個人売りの場合はこれぐらいは売ろうかなと考えて、お客さんには伝えている。商品化率が悪いというか実がなっているようでも不作に近いんじゃないか」
一方で、今シーズンの紅秀峰は糖度・硬度ともに良好で食べ応えのある出来だということです。
土田慎一さん「最後の一粒までロスなくもぎ切って寒河江の紅秀峰を全国の皆さんに食べてもらいたい」
この園地での紅秀峰の収穫作業は6月いっぱい続く予定です。
こうした中、寒河江市では紅秀峰出荷の出発式が行われました。式にはJAの関係者やサクランボの生産者らおよそ30人が出席し、玉串を捧げて作業の安全などを祈願しました。そして、地元の保育園児たちがサクランボのダンスを披露しました。
JAさがえ西村山管内では当初、19日が「紅秀峰」の初出荷日の予定でしたが、全体的な生育の早まりを受けて、15日に前倒しで出荷が始まりました。
今シーズンは管内全体で収獲量が大きく落ち込み、予想される出荷量は53トンと、去年の半分以下となる見込みです。
JAさがえ西村山小野秀樹常務理事「生産量が少ない中だが、より品質の高いおいしいサクランボに仕上がっていると感じているのでぜひご賞味いただければ」
JAさがえ西村山管内の紅秀峰は主に関東方面に出荷され、東京の大田市場などで競りにかけられるということです。