南陽市の山林火災6日目 火種が地中に埋まっているところも おおむね鎮火も10日以降は監視
山形県南陽市で拡大した大規模な山林火災は発生から9日で6日目となりました。斜面などを中心に消防隊が地上から消火に当たり、おおむね鎮火の状態となったということです。
南陽市宮内の秋葉山で5月4日に発生した山林火災は、これまでの焼失面積が137ヘクタールまで拡大し、県内では過去最大規模となりました。
火は7日、これ以上燃え広がる可能性のない鎮圧状態となりましたが、完全に消し止められた「鎮火」には至っていませんでした。
9日も午前10時過ぎから消防隊合わせて17人が背負ったまま消火用の水をまくことができるジェットシューターを車に乗せ、現場へと出発しました。
消防によりますと、9日午前の段階で、全体の焼失面積のうちの7割ほどで「鎮火」の状態が確認されました。
南陽消防署杉原利彦署長「現在は、きのう地上隊により7割ほど鎮火に近い状態まで消火した。乾燥期であり風もあるのでまだまだ予断を許さない状況」
4日の火災発生からおよそ1時間後に撮影された出火場所付近の様子です。この火災では、これまでに、男性1人がやけどのため病院に搬送されたほか、山小屋など2棟が焼ける被害が発生しています。
一方、8日の消火活動の様子をみると、山林火災では、焼け落ちた葉や枝が灰の層を作り、火種が地中に埋まっていることもあるため、スコップで土を掘り起こしていました。
南陽消防署杉原利彦署長「枝や木が燃えて下に落ちる。それが灰になって蓄積する。掘ってみると煙が上がり風によって舞い上がる状況。目に見える煙だけ消すならそこに行って水をかければいいが目に見えないところを手探りのような状況で活動するので時間のかかる作業」
市や消防によりますと、9日は午後5時前まで消火活動が行われ、おおむね鎮火したとみられるということです。一方、焼けた面積が広範囲のため、消防では10日以降、再び出火しないかどうか警戒・監視を行うということです。