20日朝早く、山形市の蔵王で登山をしていた兵庫県の71歳の男性がやぶから出てきたクマに襲われけがをしました。命に別条はないということです。

記者リポート「蔵王の山中で登山客の男性がクマに襲われたことを受け、この会社では、周辺への注意を呼びかけています」

警察や消防によりますと、午前6時半ごろ、山形市の蔵王で登山をしていた兵庫県加古川市の71歳の男性がクマに襲われました。男性は自力で下山して宿泊先だったJR山形駅前のホテルに戻り、従業員を通じて119番通報しました。男性は頭や肩から出血するけがをして、病院に搬送されましたが意識はあり、命に別条はないということです。

東京から・女性「ロープウェイの係の人が危ないので現場近くの方は通らないようにと言っていた。こわいですね」
鹿児島から・男性「（男性が襲われた…）えっ、ちょっと待って！クマが出たって。もう上らないです。遠慮します。申し訳ないけど、せっかく来たのに」

被害を受け、市の担当者が午後、蔵王温泉街を訪れ、安全対策を行いました。

山形市観光戦略課・工藤秀之課長補佐「我々観光部門では、まずは管理する登山道を封鎖したいとは思っています。安全管理をまずは徹底して、他にけが人が出ないようにしていきたい」

記者リポート「こちらが男性が襲われた登山道なんですけども入口には規制線が張られています」

男性は蔵王中央ロープウェイ温泉駅近くにある祓川登山口から山に入り、一人で登っていました。市の担当者によりますと、登山道の全長は5キロメートルほどで、男性は中間地点でやぶの中から現れたクマに襲われたといいます。
現場周辺では20日から23日までの4日間、地元の猟友会が現場付近で花火を上げてクマを追い払うことにしています。ことしに入り、クマによる人身被害は6月11日、西川町でタケノコ採りの男性が襲われた被害に続き、これで2件目です。