【独自解説】「ディズニーランド」「住宅ローン」「NISA」何に使う?冬のボーナス使い道ランキング!一方で、2025年も値上げラッシュ予想…お金のプロがオススメ「賢いボーナスの使い方」とは?
いよいよやって来た、冬のボーナスの季節。しかし、2025年も値上げラッシュの予想。1月からパン1000品目など、4月にかけ約4000品目が値上げ予定。そこで、オススメの『賢いボーナスの使い方』を経済評論家・加谷珪一氏が徹底解説します。
■何に使う?街の人に聞いた『冬のボーナスの使い道』
(『読売テレビ』西山耕平ディレクター/2024年12月10日)
「年末年始に差し掛かり、いろいろと出費がかさむ時期ですが、皆さんのボーナスの使い道を聞いてみたいと思います!」
(主婦)
「貯金ですね。あ、ディズニーランドに行きたい、子どもを連れて」
(60代・歯科医師)
「住宅ローンとか。あと、お正月をリッチに過ごしたいです。おせち料理とか、ちょっと贅沢したいです」
(50代・事務員)
「何も…。NISAとか、保険とか。もう何でも高いですよね。旅行も高いし、ランチもどんどん上がっていくし、厳しいです」
■アメリカにはボーナス制度がない?労働者側・企業側から見たボーナスの認識の違い
『帝国データバンク』による冬のボーナスの支給状況は、賞与ありが80.2%(+0.3ポイント)・賞与なし+わからないが19.8%、支給額「増加」は23.0%(-1.1ポイント)・支給額「変わらない」は43.3%(+1.3ポイント)となっています。※()は前年比
Q.物価が上がっている中で、支給額「変わらない」が増えているのは厳しい状況ではないですか?
(経済評論家・加谷珪一氏)
「労働者から見るとボーナスを含めて年収ですが、企業から見ると『業績連動の給与』という認識です。2024年はインフレの影響で業績が悪化している職種もあるため、変わらないところも出てきてしまいます」
Q.アメリカでは、どうですか?
(デーブ・スペクターさん)
「アメリカには、ボーナス制度がありません。なぜかというと、内部留保というか、ずっと会社に眠っているお金があるなら、その分を毎月貰ったほうが良いという考えだからです」
(加谷氏)
「日本も元々『業績に応じて』という位置付けでしたが、それが年2回と固定化してしまい、生活費の一部に変遷していきました。資本主義では本来、アメリカのような考え方がスタンダードかもしれません」
■業界により明暗⁉ボーナス支給額が「増えた業界」「減った業界」
冬のボーナス支給額は、民間企業で一人当たり平均40万6000円と、前年比+2.5%に。街の人からは、「結構“よさげな感じ”と聞いている(50代・事務員)」「若干減りました。年末年始も休みがないし、これだけ働いているのに増やしてほしい(30代・看護師)」など、様々な声が聞かれました。
今回、支給額「増加」と回答した企業が多かったのが、『金融』『建設』『運輸・倉庫』です。
Q.『金融』は、利上げが影響していますか?
(加谷氏)
「利上げが進み、得られる金利収入が増えて儲かっているので、『金融』は業績が良いからです。ただ、『建設』と『運輸・倉庫』は今インフレの影響であまり業績は良くないですが、恐らく人出不足を何とかしたいという思いがあるので増やしたんだと思います」
一方、支給額「増加」と回答した企業が少なかったのは、『農林水産』『小売』『サービス』です。
Q.猛暑の影響などもあり、物価高で利益率が減ったということですか?
(加谷氏)
「『農林水産』『小売』『サービス』は2024年後半から業績があまり良くない業種なので、それが反映された形になっているのでしょうか」
■『使い道ランキング』に見る物価高の影響 専門家から見た『賢い使い道』は…
『Pontaリサーチ』調べによる冬のボーナス使い道ランキングは、
1位:貯金・貯蓄 33.5%(-1ポイント) ★11年連続トップ
2位:旅行(宿泊) 6.7%(±0)
3位:食品 6.4%(-0.9ポイント)
4位:外食 4.9%(-0.2ポイント)
5位:財形貯蓄 3.8%(+0.4ポイント)
6位:投資信託 2.5%(+0.2ポイント)
7位:衣服 2.3%(-0.6ポイント)
8位:株式 2.3%(±0)
※()は前年比
となっています。1位の貯蓄が1ポイント下がった一方で、3位の食品が0.9ポイント増えているため、物価高の影響で食品にお金が流れたという見方もあります。
Q.「ちょっと贅沢しよう」という考えではないんですか?
(加谷氏)
「『ちょっと贅沢しよう』と食品にお金が回ったのなら良いんですが、物価が上がってしまったので、仕方なくそちらに回さざるを得ないという人も多いのではないかと思います」
そんな中、加谷氏が考える『ボーナスの賢い使い道』は、住宅ローンの繰り上げ返済だということです。
Q.夢がないですね…。
(加谷氏)
「夢のない話で大変申し訳ありませんが、今はこういうご時世です。不動産を持っている人は、値上がりの可能性もある一方で、金利が上がると住宅ローンが大変になるため、もし余裕があるならば、繰り上げ返済したほうが金利上昇の影響は受けにくいかなと思います」
(「情報ライブ ミヤネ屋」2024年12月10日放送)