【最強・最長寒波】「雪が積もって家から出られない」滋賀で大雪、旬の野菜にも影響 城崎温泉も雪景色
数年に一度の“最強”で“最長”の寒波は、関西にどんな影響を与えているのでしょうか。(取材・報告=牧野天稀 記者)
(牧野記者)
雪が降り続き、幻想的な世界が広がる兵庫県豊岡市の城崎温泉からお伝えします。現在の気温は、手元の温度計でマイナス1.3℃です。手がかじかむ寒さに加えて、風が非常に強く吹いていて、歩くときに目を開けているのが 辛いくらいになっています。
豊岡市では断続的に雪が降り続いていて、橋をご覧ください。ちょっと取って取ってみると、15センチから20センチくらいのふわふわの降りたての雪が降り積もっています。 午後4時現在、豊岡市では、9センチの積雪があるということです。昨日の同じ時間帯は、1~2センチしか雪が積もっていなかったので、1日で大きな景色の変化がありました。
そして川の方をご覧ください。大きな雪山があります。これは先ほど除雪車がこちらに雪を捨てに来ていて、何度も何度も往復しているので、どんどん大きな雪山になりました。
道路の方は、朝は雪が積もっていましたが、日中は日が照っていました。道路を見ていただきますと、水が出ていますが、これは融雪装置といって、水で雪を溶かしているんです。これによって今、道路上には雪はない状態です。ただし、道路の脇の排水溝が雪で詰まってしまっているので、水が溜まって雪と混じってシャーベット状になり、歩きにくい、滑りやすいような状態になっています。
ただし、交通機関にはあまり大きな影響が出ていないので、観光客の皆さんがたくさんいらっしゃっているんですが、スニーカーであったりとか、雪の対策をあまりしていない靴でいらっしゃる方も多いので、十分に注意をして、滑りにくい靴を履くなどして、お越しいただければと思います。
明日にかけて寒気が居座り、北部では大雪が続く予報の近畿地方。その影響で、旬の野菜にも懸念が出ています。
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5日も朝から寒かったですよね~。
和歌山県の那智の滝では、2年ぶりに滝つぼが凍りました。
訪れた人
「たまたま立ち寄った景色がこれだったので最高です」
「とても清々しく気持ちが良いです。こんなの初めて見ました」
松本貴勲 カメラマン
「午前11時半です。和歌山県紀の川市でも雪景色を見ることができました」
住民の方
「(雪は)もう何年かぶりです。久しぶりに起きて、びっくりした。(雪景色は)きれいですね。もう着ぶくれするぐらい着ています」
「きょうは寒いですね」
蔦遥香 記者
「午前8時の大阪市内です。指先の感覚が無くなるほどの冷え込みです」
5日朝の近畿地方は、52の地点で氷点下を記録。大阪の最低気温は0.4℃と風も強く、寒い朝に…。
通行人
「カイロを背中とおなかに」
「朝寒いので、目が覚めました。春が待ち遠しいですね」
そして午後1時すぎには…。
瀧本怜佳 記者
「空は晴れているんですが、先ほどから小粒の雪が降ってきました」
上空に今季一番の寒気が流れ込んだ影響で、大阪市内では一時的に雪が舞いました。
5日朝、氷点下2.3℃と今シーズン一番の冷え込みとなった京都府舞鶴市。街のいたるところで、雪かきをする人たちの姿が見られました。
雪かきをする人
「いやー困りますね。朝から出勤前に雪かきってなると、気分も下がりますね」
田上瑛莉香 記者
「午後2時前です。京都市内でも雪が降り始めました。フードをかぶったりして、雪を防ぐ人の姿が見られます」
京都市内でも、午後は一時的に雪が舞いました。
牧野天稀 記者
「雪の影響で車も、普段よりもゆっくりと慎重に走っているように見えます」
朝の最低気温が氷点下1.9℃を記録した兵庫県豊岡市では、大雪の影響で道路でスリップした車が見られました。
今後も数日にわたって大雪が続く恐れがあり、路面の凍結など十分注意が必要です。
モニュメントに長い氷柱が垂れ下がり、美しい氷のオブジェが出現した5日朝の滋賀県長浜市。午前7時すぎの気温は、氷点下1.7℃。4日午後から5日午前10時すぎまで大雪警報が出され、ふぶく雪に身をすくめながら駅に向かう人の姿が…。
雪が深まると旬の野菜に影響が出ることも。葉にうっすらと雪をまとった紫キャベツ。今が収穫時期ですが、農家が漏らしたのは…。
柏本農園 松村狂四郎さん
「除雪は手作業です。(畑の)中は重機使うと傷がつきダメになってしまう。どうしても『雪かき』が増えてしまうので、収穫の時間が倍以上かかってしまう」
さらに、野菜の品質に影響が出る可能性も。
柏本農園 松村狂四郎さん
「あまり雪降ると作物の表面も傷んでしまう。ものによるが、雪が降って寒すぎると、中の方まで傷みが入ってしまって、『このほ場(畑)はダメだ』となってしまう。半分に切ったら、中のほうが傷んだものが増えてしまう。中心部が黒くなって食べるのはちょっと、となる」
日本列島に流れ込んだこの冬一番の“最強寒波”。 雪に覆われた現地から最新の状況をお伝えします。
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(取材・報告=切通大雅 記者)
(切通記者)
長浜市の余呉町からお伝えします。 私が今立っているのは、地元の方々が雪をかき分けて作った道です。この積もっている雪なんですが、私の身長よりもちょっと高いぐらいの、それぐらいの高さの雪が今ここに積もっています。
こちらは、あたり一面が真っ白になって、まるでボブスレーのコースのような、そんな雪道が、このあたり一帯にできているという状況です。
こちらの集落ですが、家の玄関が見えなくなるほどの雪が積もっています。 玄関の前に多くの雪が積もった家がたくさん見られ、地域に住む方からは、「もう今朝起きたら、ドアや窓が雪でふさがれていて、家の中が真っ暗だった」「玄関の前に雪が積もっていて、家からなかなか出ることができなかった」と、そんな声も聞かれました。
そして、この雪をちょっと触ってみると、塊で雪が手に取れることがあり、一つ一つが水分を含んでいるように見られます。雪が今度は、木の上や屋根の上から落ちてくるというような現象が見られ、非常に危ないなと感じました。
雪は先程までは止んでいたんですけれども、急に激しく降り始めました。5日の余呉町の柳ケ瀬で、60センチの積雪を記録しました。この地域は、高齢の方が多くお住まいになっていて、地元の方によりますと、雪が厳しい時期は、一時的に離れたご家族の家に身を寄せることも多いといいます。
先ほど、家の玄関で雪かきをしていた男性に話を伺うと、「玄関の雪や屋根を雪を取り除かないと生活ができないし、落雪が危険なので 雪かきに駆けつけていた」と話していました。
この地域の雪は、地元の方々によりますと、3月頃まで続くということで、雪が降った後も生活に影響が続くとみられます。