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【全文】通常国会閉会「最後まで緊張感を持って」官房長官会見(6/15午前)

2022年6月15日 12:32
【全文】通常国会閉会「最後まで緊張感を持って」官房長官会見(6/15午前)

松野長官は15日午前の会見で、きょう通常国会が閉会することを受けて「本日も政府提出法案に関わる本会議が控えており、最後まで緊張感を持って臨みたい」と述べました。

<会見トピックス>
▽通常国会閉幕

▽物価高騰対策

▽こども家庭庁

▽ウクライナ侵攻クラスター弾

▽日韓首脳会談

会見の概要は以下の通りです。

○松野官房長官
私からの冒頭発言はございません。

――通常国会について。

今日、通常国会が150日間の会期を終えて閉会する。

補正を含む予算に加え、経済安保推進法など、重要法案も成立した。

一方で終盤国会では、細田衆院議長の不信任案や内閣不信任案が提出されたが、政府としての今国会の振り返りは。

○松野官房長官
国会については、本日も政府提出法案に関わる本会議が控えており、最後まで緊張感を持って臨みたいと考えております。

――関連。

国会の閉幕に伴い、参議院選挙に向けて事実上の選挙戦に入ることになるが政府与党としてどんなことを訴え、どんな結果を目指していくのか、今後の政権運営方針も含めて改めて伺う。

○松野官房長官
政府の立場で参院選について申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますが、政府としては引き続き、国民の皆様の声に丁寧に耳を傾けながら、新型コロナについて最大限の警戒を保ちつつ、社会経済活動の回復に向けた取り組みを段階的に進め、原油価格や食料品価格の高騰などの影響に対応していくため、総合緊急対策に盛り込まれた各政策を国民の皆様に、迅速にお届けをしていくこと。

外交面では国際社会と連携しながら、ロシアによるウクライナ侵略に毅然と対応していくなど、内政外交の諸課題にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

――国会閉会に関連して。

きょうで閣法が全て成立する見通しとなっていて、26年ぶりに閣法が全て成立する国会に。

法案を出してきた政府としての受け止めを。

○松野官房長官
先ほど申し上げた通りでございますけれども、本日も政府提出法案に関わる本会議が控えておる状況でございます。

最後まで緊張感をもってのぞみたいと思います。

――物価高騰対策について。

急速な円安が物価高騰の原因の一つになっているが、政府として急速な円安を是正するため、為替介入を行う考えがあるか。

また、米国など他国との金利差が急速な円安を招いており、政府・日銀による金融緩和政策を転換、または修正する考えがあるのか、見解を。

○松野官房長官
為替介入について具体的にコメントすることは差し控えますが、為替政策については、過度の変動や無秩序な動きは、経済や金融の安定に悪影響を与えるといったG7等で合意された考え方を踏まえて、米国をはじめとする各国通貨当局と緊密な意思疎通を図りつつ、必要な場合には適切な対応をとりたいと考えています。

また、金融政策については、金融政策の具体的な手法は日銀に委ねられるべきと考えていますが、日銀においては引き続き政府との連携のもと、必要とされる措置を適切に講じていくことを期待をしています。

いずれにせよ政府としては、原油価格や食料品価格の高騰による影響に緊急かつ機動的に対応していくため、総合緊急対策に盛り込まれた各政策を国民の皆様に迅速にお届けをしていきたいと考えております。

――こども家庭庁について。

今日成立の見通しだが、改めて意義についてと、総理が表明した子供関連予算の倍増について、野党側からはいつまでにどういう形で増やすのか明確になっていないと、財源の不透明さを指摘する声が出ているが、この点をどう受け止めるか。

また、与党内からは将来の投資だとして、予算倍増のためには国債も含めて考えるべきとの意見も出ているが、政府として現状、財源確保のあり方をどのように考えているのか。

また今後、具体的な議論というのは、来年のこども家庭庁設置後になるのか、いつから取り組む考えなのか。

○松野官房長官
こども家庭庁の創設により、これまで各府省で別々に担当されていた少子化対策などの子供政策に関する総合調整権限を一元化し、子供や子育て当事者、現場の視点に立った強い司令塔機能を発揮するとともに、自らが事務を実施することで、これまで省庁間、制度間の狭間に陥っていた課題や新規の政策課題も含め、子供や子育て当事者に対する支援を一元的に担い、子供政策を強力に推進することとしています。

先般閣議決定した骨太の方針2022においても、子供政策については子供の視点に立って、必要な政策を体系的に取りまとめた上で、その充実をはかり強力に進めていくとしたところであり、この方針に従ってしっかりと子供政策を推進していく考えであります。

子供政策を強力に進めるための必要な安定財源については、昨年閣議決定した基本方針や先般の骨太の方針2022でも、政府を挙げて国民各層の理解を得ながら、社会全体での費用負担のあり方も含め幅広く検討を進め、確保に努めていくとしているところであります。

今後、必要な政策のあり方と、その社会全体での負担のあり方をしっかりと検討していくところであります。

いずれにしても来年4月に発足するこども家庭庁の下で、期限、規模、財源ありきではなく、子供の視点に立って必要な子供政策が何かをしっかりと議論した上で体系的に取りまとめることとしており、社会全体での費用負担のあり方の検討と合わせて子供政策の充実に取り組んでいく考えであります。

――ロシアのウクライナ侵攻に関連して、クラスター弾使用の指摘について。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはウクライナのハリコフ市での、ロシア軍のクラスター弾などの無差別殺傷兵器使用に関する調査結果を発表した。

調査報告ではロシア軍が4月末までの2か月間にクラスター弾や空中散布型の地雷などによる無差別攻撃を28回行い、数百人の市民が死亡したとしている。

人権団体による無差別殺傷兵器使用の指摘についての政府の見解と国際社会と連携してどのような対応を進める方針か。

○松野官房長官
クラスター弾使用にかかるアムネスティ・インターナショナルによる報告は承知をしております。

強い懸念を持って状況を注視をしています。

そもそもロシアの軍事行動は国連憲章第2条4が禁じる違法な武力の行使であります。

その上で国際人道法上、軍事行動は、軍事目標に限定して行うこととされています。

また文民の巻き添えを過度に引き起こすことが予測されるような無差別な攻撃は禁止をされています。

ご指摘の対人地雷およびクラスター弾を含め兵器の種類にかかわらず、こうした国際人道法に違反する攻撃は決して許されるものではありません。

このような状況において、ロシアに一刻も早く侵略をやめさせ、その上で、対話による道筋を作るため、今必要なことは、国際社会が結束をして、強力な対露制裁措置を講じつつ、ロシアに侵略されているウクライナを支援していくことであると考えております。

――日韓首脳会談について。

政府は今月下旬にスペインのマドリードで開かれるNATO首脳会議に合わせて日韓首脳会談を行わない方向で調整に入ったと一部報道。

事実関係と政府の現在の検討状況は。

○松野官房長官
ご指摘の報道は承知をしていますが、日韓首脳会談については何ら決まっていません。

政府としては、日韓関係を健全な関係に戻すべく、日本の一貫した立場に基づき、韓国側と緊密に意思疎通をしていく考えであります。

――先ほどの質問の続き。

松野長官は「日銀に対して適切な措置を講じることを期待する」と言ったが、これはデフレ脱却方向でのより「適切な」なのか、為替の安定に配慮した方向での「適切な措置」を期待するのか。

○松野官房長官
先ほど申し上げたものでございますけれども、今後とも日銀には経済、物価、金融情勢を踏まえつつ適切に金融政策運営を行われることを期待をしているところであります。

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