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地震多く…防災意識に変化 女性用避難グッズや「核シェルター」も登場 

2022年3月30日 21:12
地震多く…防災意識に変化 女性用避難グッズや「核シェルター」も登場 

福島と宮城で震度6強の地震発生から2週間、いざという時の備えのために、防災グッズや対策を見直す人が増えています。インテリアとしても活用できる「簡易トイレ」や、アニメに影響を受けたという“究極の防災グッズ”も登場しました。

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東京・中央区の銀座ロフトにある防災グッズ売り場を訪ねると、かわいらしいデザインのライトや、非常時でなくても食べたくなるような非常食が並んでいました。

中でも、特に売れているというのが「簡易トイレ」です。一見、写真立てのような箱から黒い袋を取り出して広げるだけでトイレが完成します。断水で水を流せなくても、液体を凝固剤で固めれば、燃えるゴミとして捨てられるということです。

こうしたインテリアとしても活用できるものや、普段使いができる防災グッズの人気が高くなっているといいます。

銀座ロフトマネジャー代行 藤本菜々子さん
「防災用品ぽくないところが、お客様に人気な点なのかなと」

銀座ロフトでは16日の地震以降、防災グッズの売り上げが2倍以上に増加し、大きな地震の後は特に反響が大きいということです。

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防災グッズが変化を見せる中、女性の意見を取り入れて誕生した商品が発売されています。

ファンクション 本間麻衣代表 
「(東日本大震災で)被災された方にお話をうかがいまして、商品開発をしました」

袋の中に洗濯物を入れ、付属の洗剤と少量の水だけで洗濯機代わりになります。避難生活の中で、特に女性は人目が気になり、下着を洗濯しづらいといいます。

この商品の最大の特徴は、洗い終えた下着を袋の中に引っかけ、ひっくり返せば、洗濯物がほぼ見えずに干せるため、プライバシーを守れるようになります。東日本大震災が発生した3月は防災意識が高まるためか、「3割ほど売り上げが伸びる」ということです。

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さらに、”究極の防災グッズ”も登場しました。ロボットアニメに影響を受けたという近未来的なデザインの核シェルター「クライシス01」です。もちろん、地震などの自然災害にも対応します。外見とは対照的に温かみのある内部は約4畳の広さで、「普段からリモートワークなどにも使える」といいます。

そして、もしもの災害時、原発事故などで外に出られなくなったとしても、イスラエル製という特殊なフィルターにより、放射性物質などをろ過することで、外気を取り込めるということです。値段は570万円(税別)からと気軽に手は出せませんが、「今月は特に問い合わせが多くなっている」といいます。

直エンジニアリング 古谷野喜光専務
「海底火山の噴火や北朝鮮のミサイル、そういったものが度々ありますので、日本国内で個々に危機感をもっていただいて」

古谷野専務はシェルターが必要ない状況を願いつつも、「いざという時の安心材料になる」と話します。核シェルター「クライシス01」は、今年1月からは地元の茨城・結城市のふるさと納税の返礼品に採用され、全国から問い合わせが来ているということです。