漫画家デビュー約20年 マンガ大賞作者を取材 『これ描いて死ね』は自分を奮い立たせる言葉
作品は東京の離島を舞台に、漫画を描くことに目覚めた高校1年生・安海 相(ヤスミ アイ)たちが、漫画創作を通して、作品を生み出す苦しみや喜びを知り、成長していく物語です。
この作品を選考した委員からは、「大好きなことに向かって一直線に頑張れる主人公たちの若さや真っ直ぐさがとにかく眩しくて愛おしい」、「マンガへの愛に溢れていて、その愛はストーリーのみならずコマ割りやら台詞やら、マンガならでは! という表現で描かれたページの隅々から伝わってくる」などと評価され、大賞に輝きました。
■漫画家デビューから約20年 大賞獲得で「やっと報われた」
とよ田さんは、1971年伊豆大島生まれ。漫画家としてデビューする以前から、漫画が好きで、藤子不二雄Aさんや藤子・F・不二雄さんをはじめ多くの作品を読んでいたといいます。そして、25歳の時に「自分が読んでいた面白い漫画を自分でも描いてみたい」と漫画家の道へ進み、2002年に月刊アフタヌーン掲載の『ラブロマ』で漫画家デビューしました。これまで『FLIP-FLAP』、『友達100人できるかな』などの多くの作品を生み出しています。
――『これ描いて死ね』が大賞に輝いた気持ちを聞かせてください。
いまだにちょっと実感がなくて。「なんで僕が」というふわふわした気持ちですね。とてもうれしいです。
――漫画家デビューから約20年、振り返っていかがですか?
いろんなことがありましたね。これの連載を描く前とか、本当は漫画家が終わっちゃうのかなとかと思っていた。まあ大変でしたよ。だから今回『マンガ大賞』って聞いて「やっと報われた」みたいな、そんなのがあるかもしれないですね。