ベジータ役・堀川りょう「きさま ご苦労だったな、ゆっくりと休め」 鳥山明さん追悼
堀川さんは、アニメ『ドラゴンボール』シリーズで主人公・孫悟空のライバルで、惑星べジータの王子であるサイヤ人・ベジータを30年以上にわたって演じてきました。
今回の訃報を受け堀川さんを取材すると「びっくりして天を仰いでいたところです。まさに青天のへきれきというか、言葉にならないですね。年も僕と近いですから余計ショックです」と驚きの胸中を明かしました。
また、鳥山さんとのエピソードについて聞くと「シャイな方だった」ということでほとんど会ったことはないとしながらも、間接的なやりとりはあったそうで「(ベジータが)ブルマと結婚するじゃないですか。でも一切なれそめが描かれていないんですよ。家庭まで持って、僕が“なれそめ描いてほしいよな”って言っていた。するとあるとき間接的にですけど“ベジータを抑えられるのはブルマしかいないでしょ、っておっしゃってましたよ”とうかがった」と、鳥山さんの思いを知ったといいます。
■ベジータについて「自分のことしか考えていなかった者が…」
自身が演じるベジータについて堀川さんは「非常にライフワークに近い作品になっているので、感謝。これ以上のことはないです」と改めて鳥山さんに感謝を述べ、ベジータというキャラクターについては「自分のことしか考えていなかった者が、いつの間にか人を守るために戦うようになる。特に家族を得て愛する者を守るために戦う、自己を犠牲にするというのがひとつの大きな変化だと思う」と振り返りました。
鳥山先生へのメッセージとして堀川さんは「あまりにも早すぎます。おつかれさまでした。ゆっくりお休みください」と追悼。そして「もしベジータが鳥山さんに言葉をかけるとしたら、何と言うと思うか」と聞くと「“きさま ご苦労だったな、ゆっくりと休め”でしょうか…」と言葉を送りました。