『ねずみくんのチョッキ』50周年 「一番小さい動物を主人公に」作者・なかえよしをが表現したいもの
誕生50周年を迎えた『ねずみくんのチョッキ』(ポプラ社刊)
絵本作家のなかえよしをさん(84)が27日に、絵本『ねずみくんのチョッキ』の誕生50周年を記念した講演会に登場。『ねずみくん』を通じて表現したいものを伝えました。
講演会では、『ねずみくんの絵本シリーズ』の特徴である絵本の枠の話に。なかえさんは「これは舞台みたいなもんなんですね。いつも袖から誰かが顔を出すっていう設定になっているんですけど」と説明。
編集者から“枠から飛び出して冒険したり、旅行をさせたらいいのでは?“と提案されたこともあったそうですが、「ねずみくんがこの枠の中でどれだけ頑張れるかっていうのをやりたいので、ねずみくんは飛び出さない」と話しました。
続けて、「この空白と縁取りというのは、『ねずみくん』の世界になくてはならない世界だと思いますね」と言葉にしました。
講演会では、『ねずみくんの絵本シリーズ』の特徴である絵本の枠の話に。なかえさんは「これは舞台みたいなもんなんですね。いつも袖から誰かが顔を出すっていう設定になっているんですけど」と説明。
編集者から“枠から飛び出して冒険したり、旅行をさせたらいいのでは?“と提案されたこともあったそうですが、「ねずみくんがこの枠の中でどれだけ頑張れるかっていうのをやりたいので、ねずみくんは飛び出さない」と話しました。
続けて、「この空白と縁取りというのは、『ねずみくん』の世界になくてはならない世界だと思いますね」と言葉にしました。
■なぜ、主人公はねずみなのか? 『ねずみくん』を通じて表現したいもの
講演会の後半で「目立たない世界が心地いい人と、みんなの前でウワ~!となるのが心地いい人もいるわけですけど、ウワ~!とやりたくてもできない子がいるわけです。ですから、目立たないところで一生懸命頑張っている世界を、『ねずみくん』では表現できたら」と明かしたなかえさん。
そして、「キャラクターを考えるときに、一番小さい動物を主人公にしようと。一番目立たない動物を主人公にしてそれでお話ができないだろうかというところから出発しているので。目立たないところにいる人が大切なんだよっていうね」と締めくくりました。
1974年になかえさんが作、妻の上野紀子さんが絵を担当して発売された絵本『ねずみくんのチョッキ』は、主人公のねずみくんがお母さんに編んでもらったチョッキをめぐって、動物の仲間たちとのやりとりを描いた物語です。
この絵本から誕生したねずみくんは、その後『ねずみくんの絵本シリーズ』としてシリーズ化。現在までにのべ41作が刊行され、累計発行部数500万部を超えています(出版社発表)。
そして、「キャラクターを考えるときに、一番小さい動物を主人公にしようと。一番目立たない動物を主人公にしてそれでお話ができないだろうかというところから出発しているので。目立たないところにいる人が大切なんだよっていうね」と締めくくりました。
1974年になかえさんが作、妻の上野紀子さんが絵を担当して発売された絵本『ねずみくんのチョッキ』は、主人公のねずみくんがお母さんに編んでもらったチョッキをめぐって、動物の仲間たちとのやりとりを描いた物語です。
この絵本から誕生したねずみくんは、その後『ねずみくんの絵本シリーズ』としてシリーズ化。現在までにのべ41作が刊行され、累計発行部数500万部を超えています(出版社発表)。
最終更新日:2024年10月28日 22:35