「絵の中に入った気持ちに」 子供が声を出して走り回ってもOKな“没入型美術展”
■2022年は20万人以上を動員 “没入できる”美術展
ゴッホの『ひまわり』や『星月夜』などの没入型体験コンテンツが展示される高さ6メートル、約700平方メートルの空間には、クッションや椅子が置かれていて、寝そべりながら芸術作品を楽しむことができます。
■今年初めて導入された“AIゴッホ”
今年初めて導入されたのが、“AIゴッホ”が体験者の似顔絵を再現するインタラクティブエリア『Your Portrait by Vincent van Gogh』です(1回500円・税込み)。ゴッホの肖像画と、体験者用の真っ白なキャンバスが並ぶ前に置かれている椅子に座ると、センサーが顔を認識。するとゴッホの肖像画が動き出し、まるでゴッホが描いたような自画像が浮かびあがってくるというものです。AIを活用しているため、ゴッホ作品ならではのカラーや筆のタッチも再現されています。
“AIゴッホ”を体験した夫婦に話を聞くと「雰囲気がゴッホっぽいですよね。満足です」といい「普通の美術館だと絵を(見ながら)回るだけですけど、自分で体感できるのが魅力的だなと思って来ました。あまり(美術館に)来ない人も楽しめると思います」と魅力を語りました。
さらに高校の夏休みの課題のために来場した親子は「絵を描くのが自分も好きなので、本当勉強になった。(通常の美術館と)ダイナミックさが違うというか、絵の中に入った気持ちになる」と感想を明かしました。
■小学生以下は入場無料 子連れに優しい鑑賞環境
『Immersive Museum』は、小学生以下の入場料は無料。ベビーカーのまま観覧も可能で、小さな子供が声を出しても走り回っても大丈夫だといいます。2歳から7歳の子供4人を連れて来場したグループは「どうしても騒いでしまうので、(通常の美術館だと)申し訳ないんですけど、そういう意味でも来やすかった」と振り返り、子供たちは「全部楽しかった。寝っ転がって見るの楽しかった」と語りました。
東京・日本橋では、10月29日まで開催されています。