グランプリは24歳気鋭のアーティスト「雨夜」さん 「結婚の平等」映画祭
グランプリ作品「私たちの家族」監督の雨夜さん(24)
■「結婚の平等」テーマの映画祭が初開催 グランプリは24歳のアーティスト
「結婚の平等」をテーマにした映画祭「レインボーマリッジ・フィルムフェスティバル」のコンペティション部門が7日、東京・なかのZEROホールで開催され、24歳の雨夜(あめや)さんが監督をつとめた「私たちの家族」がグランプリを受賞しました。
この映画祭は、映画作品を通して同性婚などについて考える機会にしてもらいたいと、同性婚の法制化を目指す団体などが今回初めて開催し、性的マイノリティーを描いた世界各国の招待作品が2日にわたって上映されました。フィナーレを飾るコンペティション部門では、応募された27作品から選ばれた入選作5作品が上映され、「カメラを止めるな!」で知られる映画監督の上田慎一郎さんら3人の審査員が登壇しました。
この映画祭は、映画作品を通して同性婚などについて考える機会にしてもらいたいと、同性婚の法制化を目指す団体などが今回初めて開催し、性的マイノリティーを描いた世界各国の招待作品が2日にわたって上映されました。フィナーレを飾るコンペティション部門では、応募された27作品から選ばれた入選作5作品が上映され、「カメラを止めるな!」で知られる映画監督の上田慎一郎さんら3人の審査員が登壇しました。
■性別移行したエリンさんと家族を描いたドキュメント
グランプリを受賞した「私たちの家族」は、結婚して約20年のエリンさんとみどりさんの夫婦を描いたドキュメンタリー。エリンさんが女性へと性別移行したことによって家族に起きた変化や、母国のアメリカで性別変更をしてから日本で直面した自治体や国とのやりとりが描かれています。
■上田監督「偏見を解いてくれる影響力強い」 能條桃子「声をあげる勇気感じた」
審査員の上田さんは授賞式で、「正直、最初に見た時に頭がついていかなかった部分がある。自分自身が男女二元論や従来の結婚観に縛られていたんだなと、そういう偏見を解いてくれる影響力が最も強い作品だと感じた」とコメントしました。
同じく審査員として登壇した、若者の政治参加を促す団体「NO YOUTH NO JAPAN」代表の能條桃子さんは「どの作品にも声をあげる勇気やその中で持つ葛藤を感じた。声をあげている人がいた時に、自分はどういうふうに立ち回れば一緒に声をあげる側に回れるだろうかと考えながら審査しました」と語りました。
同じく審査員として登壇した、若者の政治参加を促す団体「NO YOUTH NO JAPAN」代表の能條桃子さんは「どの作品にも声をあげる勇気やその中で持つ葛藤を感じた。声をあげている人がいた時に、自分はどういうふうに立ち回れば一緒に声をあげる側に回れるだろうかと考えながら審査しました」と語りました。
■東京出身・インド人の両親を持つ雨夜さん(24) 賞金は「次回作に使いたい」
監督をつとめた雨夜さんは24歳、東京出身でインド人の両親を持つマルチメディアアーティスト。大学生だった2019年に「私たちの家族」の取材をし、現在はCM制作などに携わっています。グランプリ賞金30万円の使い道については「ノンバイナリーやHIVについて描く次回作に使いたい」と語りました。
グランプリ受賞作「私たちの家族」は、「ikix studio」のYouTubeで公開されています。