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中村種之助「集大成のようなものが出せたら」 役者の可能性を広げてくれた『新春浅草歌舞伎』

2024年1月12日 21:45
中村種之助「集大成のようなものが出せたら」 役者の可能性を広げてくれた『新春浅草歌舞伎』
中村種之助さん
東京・浅草で上演されている『新春浅草歌舞伎』(26日千穐楽)に出演する、歌舞伎俳優の中村種之助さん(30)に日本テレビアナウンサー・市來玲奈がインタビュー。初役で4役に挑む舞台への思いを伺いました。

1980年に『初春花形歌舞伎』として浅草での歌舞伎興行が復活。その後、2003年に名称を変更し、今年で40回目を迎えた『新春浅草歌舞伎』。若手俳優が大役に挑むことができる“若手歌舞伎俳優の登竜門”として、これまで公演を積み重ねてきました。

今回、種之助さんは、第1部『本朝廿四孝』の白須賀六郎、『神楽諷雲井曲毬 どんつく』の太鼓打、第2部の『流星』では流星、『魚屋宗五郎』の小奴三吉と、4つの役で出演。どちらも初役に挑戦します。

――『新春浅草歌舞伎』、今回の見所はどこでしょうか?

『新春浅草歌舞伎』に初めて出させていただいてから12年ほどたつのかな。本当にいろんなお役を勉強させていただいて、“種之助”っていう役者の可能性を広げてくれた公演だったので。この新春浅草歌舞伎でいろんな役を経験して、本興行でも本当に色んなお役を頂戴しているので。その経験をいかして今回、浅草歌舞伎は一区切りという形になりますので、その集大成のようなものが出せたらいいなと思っています。

■後輩たちへメッセージ「僕のように可能性を見つけてもらえたら」

今回の公演で、出演する尾上松也さん(38)、中村歌昇さん(34)、坂東巳之助さん(34)、坂東新悟さん(33)、中村米吉さん(30)、中村隼人さん(30)、そして中村種之助さん(30)の7人が、出演に一区切りを迎えます。

――今回で出演が一区切りですが、心境はいかがですか?

考えられないような大きなお役を勉強できて、それを本当に先輩方にていねいに教えていただいて、ここにしかない経験だったので。播磨屋の芸を継承するっていうのが、僕の大きな夢の一つなんですけども。それとは別に、自分にはこんな可能性があるんだっていうのを見つけてくれたっていう思いでいますので。今後、新春浅草歌舞伎を担う後輩たちは、変わらず先輩方から教えをいただいて、願わくは僕のように可能性を見つけてもらえたらうれしいなと思っています。

――浅草に来たとき、お芝居以外では楽しみはありますか?

僕は、そばが好きなので、おそば屋さんたくさんあるので。今回は1部と2部の間で比較的時間をいただいているので、いろんなおそば屋さんを巡ったりしたいですね。そば以外だったら、(浅草)公会堂のすぐそばにある『小柳』のうなぎ屋さん。あそこには『鳥重』というのがあって、うなぎよりはるかに安い値段で食べられるんですけども、それもかなりおいしいです。