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「障害っていうものと一番遠かった場所」ヘラルボニー、銀座に常設店をオープン 代表が語る決意

2025年3月15日 7:40
「障害っていうものと一番遠かった場所」ヘラルボニー、銀座に常設店をオープン 代表が語る決意
ヘラルボニー代表の(左から)松田崇弥さん、松田文登さん
障害がある作家のアート作品を扱う企業『ヘラルボニー』の都内初となる常設店舗が15日、東京・銀座にオープン。前日に行われた記者発表会で、代表の松田崇弥さん(33)、文登さん(33)が銀座という立地を選んだ覚悟を語りました。

同社は2018年に岩手県・盛岡市で創業。主に知的障害のある作家が描く2000点以上のアートデータのライセンスを管理し、さまざまなビジネスを展開しています。

作家のアトリエスペースを常設したショップと、ギャラリーが併設する『HERALBONY LABORATORY GINZA』。“一等地”に店舗を構えたことについて文登さんは、「(創業)当時は、銀座っていうのは夢のまた、想像もできていないような立場だった」と話し、「銀座っていう場所もある種、障害っていうものと一番遠かった場所なんじゃないかなと思っていて。そこに当たり前のような価値観を植え付けられていくことによって、いろんな人たちの挑戦になればうれしいなと思っています」とヘラルボニーとしての活動の意義を改めて語りました。

また、崇弥さんは、「まだ自分としてもゴールだと全く思っていなくって。今日出社した瞬間も感動するかなと思ったら、意外と感動というかは、“これから始まるな”という感覚のほうが近くて」とコメント。

そして、「ここから5年後、10年後に、“本当にヘラルボニーいったな”と思われるくらいに全然違う景色感をさらに作っていきたいと思っております」と決意を新たにしました。

同社は去年、フランス・パリに法人を設立。同年5月に、世界各国の革新的なスタートアップを評価する『LVMH Innovation Award 2024』で日本企業として初となるカテゴリ賞を受賞。3日に発表された第75回芸術選奨では、これまでの活動を評価され『芸術振興部門 文部科学大臣新人賞』に選出されました。
最終更新日:2025年3月15日 7:40