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河合雪之丞「出番終わってた」舞台で起きた失敗を告白

2022年6月16日 22:40
河合雪之丞「出番終わってた」舞台で起きた失敗を告白
河合雪之丞さん
現在、東京・歌舞伎座で上演中の『六月大歌舞伎』第三部『ふるあめりかに袖はぬらさじ』(6月2日~27日)に出演している喜多村緑郎さんと河合雪之丞さんが取材に応じ、見どころについて語りました。

本作は、横浜に実在した遊郭・岩亀楼を舞台に、そこに生きる人々が開国という時代の波や、現代にも通じる情報の渦に翻弄(ほんろう)されていく様子を描いた人間ドラマです。

今回の上演では、坂東玉三郎さんが三味線の名手でもある芸者のお園を演じ、病に伏せる遊女亀遊を河合さん。攘夷派(じょういは)の志士・思誠塾岡田を、喜多村さんが演じます。

■河合雪之丞、人間国宝・坂東玉三郎との共演に「宝物になります」

現在、劇団新派の俳優として活躍している2人。歌舞伎座で行われる今回の公演について、河合さんは「我々含め新派の俳優さんが、こんなに大勢出ることは本当になかったですし、これを機に歌舞伎ファンのお客様に“新派って、こういう人たちがいるんだ”“こういうお芝居するんだ”っていうのを分かっていただいて。新派っていうのを、まだ見たことがないというお客様に見ていただけるのを楽しみにしています」と語りました。

新派と歌舞伎、それぞれ演じるうえでの違いについて、喜多村さんは「演じる上とか自分の肉体とか精神は、歌舞伎をやっていた頃とは変わってはいないですね」とコメント。

しかし、“ある違い”に苦労したこともあったそうで「歌舞伎の時は、床山さんがちゃんとカツラを結ってくださるんですよ。自分の顔のサイズに合わせて結ってくれるんですけど、(新派では作品により)自分でセットしないといけないんで、美容院代はかかるしパーマとか、かけちゃったら毛が痛んじゃって。髪が細くなったと言われちゃったんですよ、美容師さんに。僕は薄くなったのかなとドキッとして、これ若いときじゃないとできないなって。だから、次もしあるんであれば、カツラにしてもらいます。お金かかっても、自腹でも」と明かしました。

今回、玉三郎さんと共演することについて河合さんは「大先輩ですし、過去にご一緒させていただいたことも何度もありますし、その度ごとにいろいろ教えてくださるんですね。それは、女方としては宝物になりますし、本当に年を重ねるごとに教えてくださる方がいなくなるので、本当に1年生のつもりで教えていただくっていうのが本当にありがたいです」と語りました。

■河合雪之丞「出番終わってた」舞台で起きた失敗を告白

また、“これまでに出演した舞台で起きた失敗談”について河合さんに聞くと「楽屋で寝てて、演出部の人が“出番ですよ”って言ったから、楽屋で“はいはい~”って言って(舞台の袖)に行ったら、もう出番終わってたんですよ。それで、その演出部の人に“そういう時はね、『出番ですよ』じゃなくて『出番でしたよ』って言ってくれたら、あきらめもつくんだけど”って言った(笑)」と告白しました。