生協の白石さん 18年前話題になった回答の真実明かす 「会議にはかけてない」
■18年ぶりの新刊 「声をかけていただくうちが華」
――今回18年ぶりの新刊を出すきっかけは?
(前作を出した出版社で)“ちょっと肩の力を抜いて読める本”みたいな特集で書籍のフェアをやっていて、出版社の編集の方から「また出されませんか」とお声がけをいただいたので、“声をかけていただくうちが華なのかな”と思って、受けさせていただきました。
■いつの時代の大学生も変わらない 「今も昔も学生って変わらないな」
今作では白石さんが、令和の大学生からの質問と、平成に大学生だったアラフォー世代からの質問に答えています。
――令和の大学生からの質問で印象に残っている物はありますか?
やっぱり平成の大学生の方と同じように肩の力抜きまくりの。例えば「スイカバーに塩をかけたら甘くなりますか?」みたいな質問があったりして、これはもう大学生の方じゃないと書けないなと。今も昔も学生って変わらないなという風に思いました。自分もおそらく大学生の時にそうだったんだろうなと思いをはせたりしました。
――アラフォー世代からの質問に回答する中で、印象に残っているものはありますか?
社会人の方の質問は、共感することばかりなんですが、学生でも「友達って多ければ多いほどいいと思いますか」って質問がきてて、社会人の方からも「気が付けば友達がすごく少なくなってるんですけど、これって大丈夫なんですかね」みたいな。他の人とのつながりというか、自分の周りに友人がいるかどうかの意識って常に持ってるのかなって。“人生のステージが変わっても、(考えてることは)変わらないんだな”という風に思いました。
■脚光を浴びた18年前 「思ったよりノリノリ」
――18年前にひとことカードがインターネット上で話題になっていることを知った時はどう思いましたか?
戸惑いもあったんですけど、第三者的に面白いなと思ったりとか。注目された結果、農工大生協のお店に足を運んでいただけるのであれば非常にありがたいことだなと。あとは、自分の書いた回答が多くの人に見てもらえるということはお店への宣伝にもなりますし、我々の取り組みが知られるのはすごいプラスだなと思ってましたので。色々長くつらつら話したんですけど、思ったよりノリノリだったのかもしれないですね(笑)
■18年前話題になった回答の真実 牛は「会議にかけてない」
――前作の中で「牛を置いて!」という質問に「職場会議が開かれたのですが、結果、牛は置けない、と決議されました」と回答されていたのを覚えているのですが、これは実際に会議には…
(会議には)かけてない! かけてないですよ(笑) 同じ質問を当時も取材で聞かれて(記者から)「白石さん、この会議は何人くらい参加して、賛成反対が何対何でって覚えてらっしゃいますか?」って。『いや、実際に会議にはかけてないんですけどね』って言ったら、「え、会議してないんですか! これは嘘なんですか!」って言われて。嘘って言われれば嘘かも知れないけど、別によくはありませんかって(笑) 質問を書いた学生も、もちろんそんなことないだろうと思って、そこでのやりとりと思ってたと思うんですけど(笑)
■令和の大学生へ 「自分の言葉で話せる体験を」
――平成の大学生、令和の大学生の両方から質問を受けてきた白石さんから、大学生に向けてメッセージをお願いします。
率直な思いとしては、大学生活を楽しんでほしいなと。高校までは時間に縛られて、必ずしないといけないことの割合が多くて。でも大学生は選択が自由。学生時代どうだったかなという時に、自分はどう過ごしたなと自分の言葉で話せる体験をしてほしい。
アルバイトとかサークルとかゼミとか、(就活の時に)「学生時代に力を入れたこと」で言う時に、それが平凡な体験とか言われたりするけど、自分は全然そうは思わなくて、注力して、自分が工夫してやったことって、やっぱり覚えてるんですよね。こういう風な思い入れでこういう風にやったっていう、そういうのが語れるような大学生活であってほしい。
めんどくさいっていうのが一番の大敵だと思いますのでね、なので、なんでもちょっと興味を持ったことはやってもらえると嬉しいかなっていう風に思います。あんまり言うと説教くさくなっちゃうのでこの辺で辞めておきます(笑)
■取材後に白石さんに質問してみた
インタビュー取材が終わり、当時のひとことカードの写真データ提供のお願いと共に、白石さんに日テレNEWSの取材を受けた感想を聞いてみたところ、こんな白石さんらしい返答をいただきました。
【白石さんからのお答え】
取り上げていただき、感謝の念に堪えません。
お返しといっては何ですが、当時のひとことカード画像を
朝の番組名になぞらえ、ZIPファイルでお送りいたしますのでお収めください。