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桐谷美玲がディズニーシーの新エリアを取材 開発担当者が特別に解説 世界観を表現するこだわりの数々

2024年6月5日 18:40
桐谷美玲がディズニーシーの新エリアを取材 開発担当者が特別に解説 世界観を表現するこだわりの数々
アメリカの開発担当者を桐谷美玲が取材 世界観を表現するこだわりの数々
東京ディズニーシーに6日、新しいテーマポート・ファンタジースプリングスがグランドオープンします。『アナと雪の女王』、『塔の上のラプンツェル』、『ピーター・パン』の3つの映画がテーマになっています。どのように世界観が表現されているのか? オープンに先駆け桐谷美玲キャスターが取材しました。


桐谷:グランドオープンを前に特別に入らせていただきました。見てくださいアナとエルサがいます。

総投資額約3200億円、東京ディズニーシー最大の拡張となる新テーマポート・ファンタジースプリングス。ディズニー映画『アナと雪の女王』、『塔の上のラプンツェル』、『ピーター・パン』を題材にした3つのエリアが広がっています。

桐谷:ドクロ岩があったりフック船長の船があったり、子供の頃夢に見たものが現実にあってすごく興奮しています。

映画の世界に入り込めるように、計算されたこだわりがいたるところにちりばめられています。今回、アメリカから来日した開発担当のエミリー・オブライエンさんに特別に解説してもらいました。

■『アナと雪の女王』に登場するアレンデール城 迫力を出す演出

まず訪れたのは、映画『アナと雪の女王』をテーマにした『フローズンキングダム』です。映画は、アレンデール王国の女王で触れる物を凍らせてしまう特別な力を持つエルサと、その妹・アナの姉妹愛を描いた物語。このエリア『フローズンキングダム』にも、エルサとアナが暮らすアレンデール城が再現されています。


桐谷:本当に映画の中に入ったような没入感がありますね。

実は迫力のある大きさを表現するため、“目の錯覚”を利用しているんです。

開発担当:お城には“強制遠近法”を使っています。建物の上にいけばいくほど小さくて細い瓦を使います。そうすることでより大きく見せることができます。

建物の上にいくほど屋根の瓦を小さくすることで、遠くにあるものと目を錯覚させ、実物よりも大きく見せています。お城の中はレストランになっていて、映画に登場する大広間などで食事をすることができます。

■映画を再現するだけでなく“その後の世界”を表現

開発担当:ここは映画の中でアナが『生まれてはじめて』を歌う場所です。

桐谷:本当に映画の世界そのままですね。


絵画が飾られている部屋も忠実に再現されています。さらに、再現するだけでなく“想像力を刺激する演出”も!


桐谷:オラフの絵がありますけど映画の中に出てきましたか?

アナが旅の途中で出会うオラフの絵や、エルサが作り上げた氷の宮殿、アナが仲を深めたクリストフの肖像画など、映画には登場しない絵が飾られていて、その後の世界が想像できるようになっているんです。


桐谷:そんな仕掛けもあるんですね。

開発担当:エリアにはこうしたこだわりがたくさんあります。

例えば、映画ではエルサの力を隠すため閉ざされていたお城。エンディングでは、門が開かれ誰もが自由に出入りできるようになった世界が描かれています。そのため、村の掲示板には…


開発担当:こちらはお城の門が開いたのでだれでも来てくださいねという王室からのメッセージですね。こうした細かい表現がたくさんあるので、本当に人が住んでいると感じてもらえると思います。

桐谷:生活をしているんだって感じられるのがわくわくします。

■世界観を作り出す“視覚”や“聴覚”

続いては、ピーター・パンをテーマにしたエリア。アナと雪の女王のエリアから移動している途中…

開発担当:歩いているとそれぞれのエリアで違う印象を受けませんか?

桐谷:そうですね、生えている木の雰囲気が違う。

例えば、アナと雪の女王のエリアは北欧の森。ピーター・パンのエリアは、ジャングルのような木が植えられているなど視覚を利用してエリアにあった世界観を作り出しているんです。さらに、視覚以外にも…


桐谷:よく耳を澄ますと、鳥のさえずりも聞こえるんですけど…。

開発担当:エリアによって聞こえる動物の鳴き声の種類も違います。

聴覚も利用して世界観を演出していました。このエリアでは鳥の鳴き声だけでなく、ここで遊んでいる子供たちの声が聞こえてきます。


桐谷:そういった音とか木とか、そういうところでも違いっていうのを表現されているんですね。

開発担当:その通りです。忠実に再現したかったのです。

■世界観を壊さず視線を誘導

エリアの木々は、世界観を作り出しているだけではありません。塔の上のラプンツェルをテーマにしたエリアに向かうと…

開発担当:ピーターパンのエリア側の木が密に生い茂ってますね。ここでは塔の上のラプンツェルの物語に没入してもらいたいので、ほかのエリアの景観は隠しています。

見てほしいもの以外は木で隠すことで、世界観を壊すことなく視線を誘導しているといいます。


桐谷:なるほど。自然とラプンツェルのほうに目がいきますもんね。

開発担当:ラプンツェルの方を見ない方が難しいですよね。

桐谷:そんな工夫もされているなんて全然知らなかったです。

開発担当:どのように物語を体験し自分だけの思い出を作ってもらえるか、細部にまでこだわっています。だから視覚的に分けているんです。

計算されたこだわりの数々。映画の世界観に入り込んでもらうため、最も重要なことは。

開発担当:こだわっているのは見えているものだけでなく、聞こえるもの、匂うもの 触れるもの いろんなものがストーリーを思い出させてくれます 。五感を集中させることが大事なんです。


6月5日放送『news every.』より