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落語家・蝶花楼桃花「これまでは女性ということが最大の特徴だった」 芸人全員が女性の寄席

2023年3月10日 7:10
落語家・蝶花楼桃花「これまでは女性ということが最大の特徴だった」 芸人全員が女性の寄席
蝶花楼桃花、出演者が全員女性の寄席への思い
演芸番組『笑点』の“新メンバー有力候補か”とSNSなどで注目された、落語家の蝶花楼桃花さん。自らの提案で“新しい形”の寄席を実現させました。「女性の中で色んなタイプの人がいるのを見て」。その寄席にかける思いを取材しました。

■“芸人全員が女性” 『桃組』公演への思い

3月1日に浅草演芸ホールで初日を迎えた寄席。落語に漫才、講談など、熟練された数々の芸に笑い声が上がる会場。この公演には“ある特徴”がありました。それは、浅草の寄席では史上初となる、“芸人の出演者全員が女性”だということです。『桃組』と名付けられたこの公演は、桃花さんが自身がトリを務める寄席で「女性に特化した公演がしたい」と、会場側に提案。30人以上の女性出演者が賛同し、実現に至りました。

公演について桃花さんは「女性の芸人というのは今まで、女性ということが最大の特徴となっていた。その中で“色んなタイプの人がいるんだよ”というのを、今回見ていただけるすごくいい機会だと思う」と、開催への思いを明かしました。

■蝶花楼桃花が見据える未来「“女性”を取っ払っても見てもらえる芸人に」

普段の寄席は男性出演者が多い中で、“女性落語家”として落語の噺(はなし)をメインに披露している桃花さん。今回は「落語以外のものを見ていただく機会が寄席にもあったら」と、余興のコーナーでは初めて漫才に挑戦。客イジリなどで観客の心をつかむと、今度は落語の噺の展開に合わせて、2年ほど稽古している三味線も披露しました。桃花さんが普段から大切にしているのは、寄席での“ライブ感”。この日も、身につけてきた様々な芸で“寄席の楽しさ”を観客に伝えました。

公演初日を終えた桃花さんは、「女性だけで固まりたいわけでもないですし、他のメンバーも女性ということだけで戦っているみんなではない。皆さんが持っている良さを、女性というところを取っ払っても見ていただけるような芸人になりたいと思っています」と、将来への思いを明かしました。

<プロフィル>
蝶花楼桃花(ちょうかろう ももか)
5月13日生まれ、東京都出身。2006年11月に春風亭小朝に入門。2007年に前座となり、 2011年に二ツ目に昇進、「ぴっかり☆」と改名。2022年3月21日に真打ちに昇進し 「蝶花楼桃花」と改名。演芸番組『笑点』で、レギュラー大喜利に女性落語家として初めて出演するなど活躍中。