歌舞伎・中村種之助、目標とする役者像語る
歌舞伎俳優の中村種之助さん(28)が、東京・国立劇場で行われる自主公演『踊りの会』(8月6日、7日)の取材会を16日に行いました。
2015年8月から4回に渡り、中村吉右衛門さん監修のもと、兄・中村歌昇さんと勉強会「双蝶会(そうちょうかい)」を開催してきた種之助さん。今回、単独で『踊りの会』を主催。「子守」、「まかしょ」、「春興鏡獅子」といった舞踊公演に臨みます。
種之助さんは「本興行が中々うてない時期もあって何も出来ない期間の中でなにか1人でもやらなければいけないなという気持ちがあったので今回やらせていただくことになりました」と公演への意気込みを明かしました。
さらに続けて「自主公演をうつ(開催する)苦労話をするとよくないですけど、簡単なことではなくて大変なことばかりなんです。それでもやはり“うまくなりたい”という気持ちが大前提にあって、それに近づくために一番僕が思いつく最善のことがこの自主公演ということなので今回は1人ですけどもやらせていただく」と開催するきっかけについて語ってくれました。
通常の公演の時は1日出演しっぱなしということもあったと語る種之助さん。しかし今は出演機会も減り、目標とする役の勉強が出来ないとコロナ禍での苦悩を明かしました。
そんな種之助さんに目指す役者像を伺うと「(中村)吉右衛門のおじさん、父(中村又五郎さん)、中村歌六の伯父含めちかい先輩といいますか、僕の好きなお芝居があって、その先輩方を目指すところであります。僕が先輩方を見て憧れる気持ちを、お客様を含め後輩たちが思ってくれるような役者になる歌舞伎のためになる役者になるというのが僕の大きな目標の一つです」と歌舞伎役者としての目標を語りました。