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中村鶴松 勘三郎らが勤めた初役に挑む

2021年8月4日 12:59
中村鶴松 勘三郎らが勤めた初役に挑む

歌舞伎座『八月花形歌舞伎』(〜28日千穐楽)第二部「真景累ヶ淵」(しんけいかさねがふち)に出演する中村鶴松さん(26)が取材に応じ、初役に臨む心境を語りました。

舞台は幕末から明治にかけて活躍した落語家・三遊亭円朝さんの人情噺「真景累ヶ淵」を元にした怪談話で、鶴松さんは初めて“新吉”役を勤めます。

初役を勤めるにあたり、気を付けていることを聞くと「初役の時は、先輩に教わりにいって、まず“その通りやる”ということですね。役の受け取り方って千差万別だと思うんですよ、初役の時は必ず先輩がおっしゃったこと全てですし、教科書通りといいますか、教わった通りやるというのは心がけております。二回目以降は自分の考えとかを取り入れて“今度あそこは、こうしてみよう”とかいうのはありますけども、初役の時は出来るだけ変な考えを無くして出来るだけストレートにやるようにはしていますね」と語りました。

今回の“新吉”役は、これまで十八世中村勘三郎さんや、中村勘九郎さんも勤めた大役です。「この年で、歌舞伎座で出来るというのは本当にありがたいこと。前回勤めたのが勘九郎さん、その前が勘三郎さんという、そのつながりというのも非常に色々思うことはありますよね」と明かしました。

もし、勘三郎さんが見ていたらどう思うか聞くと「どうなんですかね。もちろん自分(勘三郎さん)もやってきた役なのでね、どっかで嫉妬している部分もありそうですよね。“俺もやりたいんだよな”っていってそう、それは僕が良かったら“おれもやりたい”と思うのでどっかで嫉妬している分もあるんじゃないですか」と語りました。

勘三郎さんから第三の倅(せがれ)といわれた鶴松さん。どんな存在だったか聞くと「もう、スーパーヒーローですね。子供の頃からずっと憧れていた人で僕が高校3年生の時に、亡くなってしまっているので、ずっとウルトラマンのような人です。憧れというか目指す先は常にそこです。歌舞伎役者としていい役者になりたいというのはもちろんですけど、どこかで中村勘三郎という役者になりたいというのはあるので、そこはもうずっとずっとおじいちゃんになってもそれは思い続けることだと思います」と第三の倅(せがれ)としての思いを明かしました。

※中村鶴松さんは、5歳の時、清水大希の名で初舞台を踏み、10歳で一般家庭から十八世中村勘三郎の部屋子となり、二代目中村鶴松を名乗る。勘三郎さんから才能を見出され、“第三の倅(せがれ)”と呼ばれています。