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高知東生「信頼できる人にSOSを」 依存症に苦しむ人へメッセージ

2023年3月9日 22:35
高知東生「信頼できる人にSOSを」 依存症に苦しむ人へメッセージ
依存症について語る高知東生さん
俳優の高知東生さんが8日、都内で行われた『依存症の理解を深めるためのトーク&音楽ライブイベント』に、俳優の橋爪遼さん、歌手の杉田あきひろさんらと共に出席。依存症に対する思いや、自助グループと出会って変化したことについて語りました。

依存症とは、アルコール、ギャンブル、薬物など特定のものをやめたくてもやめられず、社会生活にまで支障をきたす状態をいいます。高知さんは、2016年に覚醒剤取締法違反などの罪で有罪判決を受け、以降、著名人が参加する自助グループを始めるなど、薬物依存からの回復に取り組んできました。

イベントで高知さんは、自身が自助グループを始めた経緯について、「僕は留置場から出てすぐに松本先生(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所薬物依存研究部部長)につながって、それでずっと定期的に通ってるときに、2年したところで、依存症を回復している先ゆく仲間に出会って。仲間から『著名人の自助グループっていうのを作ったらどうか』って」と、語りました。

■最初は“一緒にすんなよ”と反発も、さらけ出せば“生きやすくなる”

自身の自助グループへの参加について、“最初から正直に自分のことを話せたか”と聞かれると高知さんは「いやー話せないですよ。半分は“一緒にすんなよ”とか、その場を繕う部分は、正直半分はありました」と当時の思いを明かしました。

続けて高知さんは「回を重ねていくごとに“あれ?”って。弱さであったり寂しさも、全て仲間の前でさらけ出して話していることのひとつに、自分がヒットして、“これ俺一人じゃないんだ”って所から、自分も話してみようって事で話し始めたらだんだん楽になっていくんですね、不思議なことに」とコメント。

仲間へ自分をさらけ出せた今の環境について聞かれると、高知さんは「もうめちゃめちゃ楽だし、生きやすい。過去に自分はどれだけかっこつけて繕って。そういう生き方をしてるから結局自分の周りもそんな人ばっかりだったんですよね。やっぱり正直に、もちろん誰とつながり直すかは大事だけど、自分が精いっぱいこいつを信じられると思ったやつに正直にSOSを話してみるということ。そうじゃないと始まらない。自分ひとりじゃ絶対にどうすることもできないから」と、周囲に助けを求めることの大切さを語りました。

最後に高知さんは「僕自身も仲間と出会い、回復し続けて今も思ってることは、まず自分で自分の親衛隊長になろうと。やっぱりこれが何よりも大切かな。人に目を向けて人に対して自分を比べることではなく、何よりもまず自分を自分で一番の親衛隊長から始めようぜって。そういうことかなって僕は思います」と依存症に苦しむ人へ向けてメッセージを贈りました。