落合陽一らが発起人 “すし”から発想を得たバリアフリーな食体験
発起人は、メディアアーティストの落合陽一さんと、社会起業家で視覚障害者でもある成澤俊輔さんです。
■視覚障害者も楽しめる“すし”から発想を得たイベント
視覚障害者が、箸やフォークを使って食事をする場合、その位置や距離感、高さを把握することが必要といわれています。しかし、すしは直接手から口へ運んで味わえるため、食べやすいといいます。その食べ方をフランス料理やイタリア料理、中華などあらゆる料理に応用し、誰もがより楽しく食事を楽しめる新しい食の体験づくりを目指して、今回のイベントが開催されました。
体験に参加したのは、視覚障害者4人を含む41人。メニューは、スープを包んだ春巻きや、食感が楽しめる『弾けるフォアグラキューブ』、落合さんがAIでレシピをつくった『サワラソテー AIレシピ タンドリーチキンマリネ』など8品が用意されました。
参加者は、目隠しをしながら食材の手触りを感じたり、匂いを感じたり、口に入れた時の食感を感じたりしながら体験を楽しむ様子が見られました。
落合さんはイベントについて「目が見えていないと食事の場でおっくうになるとか、引きぎみになるっていう人たちが、主体的に会話の中心になったり、ごはんを食べたりとかいう様子は非常に興味深かった。会話を楽しんだりごはんを楽しんだりってところに、力点を置いたプロジェクトだったので、”食べ物を通じて場が楽しくなるのが一番いい”と、視覚障害のある方が言ってくれたのがうれしかった」と振り返りました。
また今後については、開催の機会を増やし、様々な場面で普及させていきたいということです。