大塚剛央 目指す声優像「“飽きられない役者”になりたい」 『薬屋のひとりごと』で壬氏役
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■壬氏を演じる上で第1期の経験を“生かしていきたい”
華やかな後宮を舞台に、悠木碧さん演じる“毒見役”の少女・猫猫(マオマオ)が美形の宦官・壬氏(ジンシ)と共に後宮内で次々と起きる難事件を解決していく『薬屋のひとりごと』。
原作はシリーズ累計3800万部を突破し、2023年から2024年にかけて放送された第1期は美しい映像やキャラクターたちの掛け合いが話題となり、様々な配信サイトで1位を獲得。190を超える国と地域で放送されるなど海外からも注目されました。現在、第2期が放送中で大塚さんは引き続き、美形の宦官・壬氏を演じています。
――第2期は第1期と比べて演じ方に変化はありましたか?
積み重ねたものがあるので、そこからさらに「第1期ではそこまでやったし、このシーン第2期だったらもうちょっとやってもいいのかな」とか、あとは「こういうお芝居が求められているのかな」とか、アジャストの仕方がもっともっと近づいているような気はしていますね。もちろん第1期の収録前から、壬氏の役というのはきちんと役作りはしましたけれども、第1期の全24話の収録とかを踏まえての経験というか、そういうものが第2期生きているのかなとは思いますし、生かしていきたいなという思いですよね。
――“甘い蜂蜜のような声”といわれる壬氏に、大塚さんの声はピッタリだという意見が多くありましたが、第2期で再び演じることにプレッシャーはありましたか?
僕個人的にはプレッシャーとかはそんなに大きく感じてはいないかなとは思っています。そういうお声をいただくのはすごくありがたいんですけど、僕のやることは変わらないというか。第1期から引き続き、第1期以上にもっと『薬屋のひとりごと』の理解を深めていけたらいいなっていう思いなので、その“蜂蜜の声”っていうのをみなさんに楽しんでいただけるかわかんないですけれども、その辺も含めて監督だったり、音響監督だったりとか、いろいろやりとりしながら作り上げていっているので、楽しみにしていただけたらありがたいなと思います。
■声優として「“飽きられない役者”になりたい」
――今後演じてみたいキャラクターはありますか?
僕、別作品で双子のキャラクターをやってはいるんですけど、あまり普通の双子じゃないので…。だから双子のキャラクターをちょっともっとやってみたいなと思っています。それは自分で、例えば一人二役やるのも面白いのかなと思いますし、誰かと一緒に作り上げていくっていうのも面白いなと。
――声優・大塚剛央としてファンの方々に今後どのような姿を見せていきたいですか?
お世話になっている方の受け売りとかになってしまうんですけれど、やっぱり“飽きられない役者になりたいな”と思いますね。例えば(新しい)作品が決まって、「また大塚のこういう芝居かぁ」みたいに思われたくないので。そこに関わったときにまた新しい面をどんどんどんどん見せられるようになっていきたいなとは思っていますね。キャラクターそれぞれに違う人生があるので、だったら声として出るものも違うはずなので、そこをしっかり表現できる役者になりたいなと思いますね。
【お話を聞いて一答遼談!(編集後記)】
壬氏の反響について、うれしそうに、しかしどこか冷静に話をする大塚さんの表情が印象的でした。壬氏を「監督とやりとりしながら作り上げている」と語ったその表現に、制作スタッフの方々を大切に思う大塚さんの変わらぬリスペクトを感じました。
大塚さんの「飽きられない役者になりたい」という言葉は、今たくさんの声優が活躍する中ですごく重みのあるものだと思います。 “この人に任せれば大丈夫”と思われる信頼は、“この人はこんな仕事ぶりも見せてくれるんだ”というポジティブなパフォーマンスをし続けることで出来上がるのだと思います。
大塚さんの飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍の裏には、進化し続けようとする姿勢があると改めて感じたインタビューでした。
企画・取材:日本テレビ 伊藤遼