1トン超の石をクレーンで…熊本地震で崩壊した熊本城奉行丸の石垣 回収工事始まる
■永島由菜キャスター
「地震から8年半経った今も爪痕が色濃く残る奉行丸の石垣。きょうから石の回収作業が始まっています」
奉行丸は、天守閣がある本丸の西側に位置していて、江戸時代には奉行所があり、行政の中心でした。2016年の熊本地震では、高さ最大9.5メートルの西側の石垣が約100メートルにわたって崩壊しました。また、復元されていた櫓も外壁が破損するなどしました。
地震から8年半。3日公開された工事では、熊本地震で崩落した石をクレーン車でつり上げる作業が行われていました。復旧への一歩となる崩れた石の回収工事。重いもので1トンを超える石を、作業員がバランスを調整しながら仮置き場となる奉行丸の敷地へ運びます。運ばれた石は今後、トラックでNHK跡地へ運ばれ、石垣がどのように崩れたのかなどが確認されます。
その後、復旧のための設計が行われ、2040年度から石垣が積み始められる予定です。そして櫓が造られ、奉行丸全体が完全復旧するのは2048年度の予定です。