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全校児童1人の小学校で笑顔の卒業式「子どもは僕ひとりでしたが…」地域住民50人が見守る温かな門出

2025年3月20日 18:35
全校児童1人の小学校で笑顔の卒業式「子どもは僕ひとりでしたが…」地域住民50人が見守る温かな門出

大分県玖珠町の全校児童1人の小学校で20日卒業式が行われました。

唯一の児童の卒業のため、送り出す在校生はいません。その代わりにたくさんの地域の人などが駆け付け、児童の門出を祝いました。

玖珠町にある古後小学校です。
卒業した6年生はたった1人。河津智樹さんです。5年生と6年生の2年間、唯一の児童として学校生活を送ってきました。

河津さんの旅立ちを見送る在校生はいませんが、会場には多くの人が。
たくさんの人にお祝いしてもらおうと、学校は春分の日の祝日の20日、卒業式を開くことを決め、河津さんの家族のほか地域の人などおよそ50人が出席して門出を祝いました。

校長先生から卒業証書を受け取った後、河津さんは6年間を振り返り、感謝の言葉を述べました。

◆河津智樹さん
「小学校生活最後の6年生、昨年に引き続き、子どもは僕ひとりでしたが、地域の方とのつながりを大切にして頑張ってきた」

5年生の時にはこんなことも…メジャーリーグ・大谷翔平選手が国内の小学校に贈ったいわゆる「大谷グローブ」。

こちらの小学校にも3つのグローブが届き、河津さんは、玖珠町の宿利町長と梶原教育長とキャッチボールを楽しみました。

多くの人に見守られながら学校生活を送った河津さん。
最後はこの小学校の卒業生でもあるきょうだいや地域の人などと一緒に校歌を歌い、学び舎を後にしました。

河津さんは4月から地元のくす星翔中学校に進学。剣道を頑張りたいと話しています。
一方、唯一の児童が卒業した古後小学校には新1年生1人が入学する予定です。

最終更新日:2025年3月20日 21:13
    テレビ大分のニュース