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政府日銀“介入”への警戒感が高まる 外国為替市場で円安が急速に進行、7か月ぶりのドル高水準

2023年6月29日 14:32
政府日銀“介入”への警戒感が高まる 外国為替市場で円安が急速に進行、7か月ぶりのドル高水準

外国為替市場で再び円安が急速に進行する中、市場では政府日銀による為替介入への警戒感が高まっています。

外国為替市場では、円相場が一時1ドル=144円半ばまで下落し、およそ7か月ぶりのドル高円安水準となったほか、ユーロに対しては一時1ユーロ=158円台をつけるなど、15年ぶりの円安となっています。

円は世界の主要国の通貨に対して、ほぼ全面安となっている状況です。そのため、市場では政府日銀による為替介入があるのではないかとの警戒感が出ています。円相場をめぐっては去年9月、1ドル=145円台を突破した際、政府日銀が為替介入に踏み切ったことを明らかにしています。

その後も10月に1ドル150円を突破した際にも、大規模な為替介入を行い、円相場は今年1月、1ドル127円まで円高が進みました。

しかし、植田日銀総裁が就任した4月以降、再び円安進行の勢いが増し、10円以上の円安となっています。そのため市場関係者からは「去年、1度目の為替介入が行われた1ドル=145円に近づいたことで、為替介入への警戒感が一層強まっている」と見ています。

また別の関係者は「この円安が今の日本株の上昇を支えている側面もあり、“悪い円安”と言われた去年の状況とは違う。ある程度の円安であれば、許容できる企業も多いのでは」と話しています。

ただ、円安により輸入物価が上昇することから、消費者にとっては、影響も大きく、しばらくは為替の動向に注意が必要だとしています。