円相場 一時1ドル=144円台半ばまで下落 約7か月ぶり円安ドル高水準
外国為替市場で円相場が一時1ドル=144円台半ばまで下落し、およそ7か月ぶりの円安ドル高水準となりました。このところ円相場はユーロに対しても円安が進むなど世界の主要通貨の中でほぼ全面安となっています。
前の日の外国為替市場では円相場は一時、1ドル=144円台半ばまで値下がりしました。1ドル=144円台半ばをつけるのは去年11月以来およそ7か月ぶりです。
一方で円相場はユーロに対しても急速に円安が進みました。一時、1ユーロ=158円台まで下落し、およそ15年ぶりの円安ユーロ高水準を更新しました。
背景には欧米と日本の金融政策の方向性の違いがあります。アメリカやヨーロッパで物価高を抑えるための利上げが継続するとの見方が広がっている一方、日本では日銀が当面金利を低く抑える、大規模な金融緩和を続ける姿勢を示していることで、欧米との金利差が意識され、円を売ってより高い利回りが見込めるドルやユーロを買う動きが強まっています。
円相場は日銀の植田総裁が4月に就任して以降、ドルに対し10円以上円安が進んでいて、市場には政府・日銀による為替介入への警戒感も出てきています。