経済3団体トップら 景気回復の課題に見解
経団連、日商、経済同友会の経済3団体のトップらが会見し、景気回復の課題について見解を示しました。オミクロン株への対応や「したたかな外交」について言及しています。
経団連の十倉雅和会長(住友化学会長)は、「1年前と全く違うのは、ワクチンや治療薬が出てきたということで、これはパンデミックではなく(インフルエンザのような)エンデミックになるということだ」との見解を示し、「経済社会を回していかなくてはいけない」との考えを示しました。その上で、「グローバリズムの中、貿易などもあり、世界中にワクチンや治療薬が行き渡らなくてはいけない」「国際協調が問われてくる」と述べました。
日本商工会議所の三村明夫会頭は、“今年は去年に比べれば海外の需要に多く乗ることはできず、国内消費が焦点となる”との見解を示しました。その上で、貯蓄に回ってしまっている個人資産が消費に回るかは、「新型コロナウイルスの感染からどれだけ傷少なく立ち上がれるか」で、「(政府には)オミクロン株の実態について、もうそろそろ明らかにしてほしい」と述べ、実態に基づいた感染対策が必要だとの考えを示しました。
経済同友会の櫻田代表幹事は、今年はアメリカは中間選挙、中国では共産党大会、フランスは大統領選があり、各国とも「内向き、自国優先」というスタンスが軸となるとの見通しを示しました。世界情勢が内向きとなる中、日本は世界情勢でどうリーダーシップを発揮していくかが重要で、カーボンニュートラルやエネルギー政策なども含め、したたかな外交、したたかな経営に取り組んでいかなくてはいけないと強調しました。