NTTの島田明社長は9日の第1四半期決算の会見で、防衛費の財源確保のため、政府が持っているNTT株を売却するという議論が自民党内で始まることについて問われ、「我々はニュートラル（中立）」だと述べました。

その上で、一気に売却して株主に影響を与えるのを避けるため、「できるだけ株価に影響を及ぼさないように検討をお願いしたい」との考えを示しました。

また、NTT株の売却に伴い、NTT法の改正の議論が出ていることについては、「法律が整備されてから時間がたっているので、当然、今の時代にマッチしていない部分も出てきている」と述べ、議論に前向きな姿勢を示しました。

NTT法でユニバーサルサービスとして提供を義務づけられている固定電話については、年々およそ150万件ずつ契約数が減少し、前年度時点の総契約数はおよそ1350万件の赤字事業だとして、「将来どのようにしていくのかというのは、そろそろ議論を始めなければいけない時期」と話しました。