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ガソリン高騰 補助金の“抑制効果” なぜすぐ店頭価格に表れない?

2022年2月3日 1:39
ガソリン高騰 補助金の“抑制効果” なぜすぐ店頭価格に表れない?

2日発表された1月31日時点での全国レギュラーガソリン平均価格は170円90銭と、4週連続値上がりとなりました。先週から、政府は価格高騰を抑えるため石油元売り会社へ補助金を出していますが、なぜすぐに効果は店頭価格に表れないのでしょうか。

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東京・丸の内のオフィス街で「チキンオーバーライス」を販売するキッチンカー。今、オーナーが頭を抱えているというのが――

キッチンカーのオーナー
「ガソリンの値上がりは正直、痛くて…」

1月31日時点での全国のレギュラーガソリン平均価格は170円90銭と、4週連続の値上がりとなりました。

ガソリンが必要なのは、車だけではなく――

キッチンカーのオーナー
「発電機にもレギュラーガソリンを使うので、前年比で(燃料代が)1割、2割上がっている印象は受けています」

資源エネルギー庁によると、レギュラーガソリンの全国平均小売価格は、2021年1月と比べると約35円の値上がりとなっています。政府は価格の高騰を抑えるため、先週から石油元売り会社へ、1リットルあたり最大5円の補助金を出していますが、今週も値上がりとなりました。効果は、なぜすぐに店頭価格に表れないのでしょうか。

販売の現場では、ある悩みが…。東京・豊島区のガソリンスタンドで話を聞きました。

中央石油 所長
「原油高で(補助金の分が)帳消しになっているというのもありますので、その辺がうまくいけば、店頭価格も下げて、お客さんも喜ばれるような価格ができるとは思うんですけど、もどかしいところですね」

このガソリンスタンドでは、先月の仕入れ値が約9円上昇しました。原油高で仕入れ値が高騰する中、「補助金の効果だけで、店頭価格の上昇を抑えるのには限界がある」といいます。

今後のガソリン価格について、ニッセイ基礎研究所・上席エコノミストの上野剛志氏は「世界的に原油価格が上昇基調にありますので、補助金の価格抑制効果は、じわじわと限界に近づいてきている可能性があります。今後、耐えきれなくなって、(さらに)値上げに踏み切るところがでてくる可能性が高まっていると思います」と話しました。

(2月2日放送『news zero』より)

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