×

「ベア」明記 経団連、春闘の基本姿勢発表

2015年1月20日 20:32
「ベア」明記 経団連、春闘の基本姿勢発表

 経団連・経営労働政策委員会の宮原耕治委員長は、今年の春闘に向けた経営側の基本姿勢を発表した。選択肢の一つとして、基本給の引き上げである「ベースアップ(ベア)」も明記し、会員企業により踏み込んだ賃上げを促した。

 宮原委員長「慎重論もありましたが、ここが正念場と。収益が上がった企業はベアも含めて賃上げに積極的に対応していこうと」

 宮原委員長はこのように述べ、収益を拡大している企業の“より積極的な対応”が必要だと強調し、会員企業に対して賃金引き上げの検討を求めた。賃上げの中身については、ベースアップも選択肢の一つとしてベアを実施する企業の増加に期待を示す一方、「賃上げ」イコール「ベア」ではない、として、ボーナスや手当を含めた「年収ベース」での引き上げを促した。

 一方、「連合」が労働組合に一律に呼びかけている「2%以上のベア要求」については、物価の上昇率は1%未満で推移していることや、中小企業の業績回復には、まだばらつきがあることから「もう少し現実的な要求をしてほしかった」と述べた。