2%物価上昇来年度前半達成に自信~黒田氏
日本銀行の黒田東彦総裁は7日、金融政策決定会合後の会見で、日銀が掲げる2%の物価上昇を2016年度前半に達成する可能性が高いとの考えを改めて示した。一方で、原油価格の下落が物価に影響すれば金融緩和を拡大する可能性も示唆した。
黒田総裁は「原油価格の見通しが緩やかに上昇していくという前提に立つと、来年度の前半頃には2%程度に達する可能性が高い」と述べ、2016年度前半の物価目標の達成に自信を示した。
一方で、原油価格の動向が物価の基調に影響する場合は「政策調整を検討することになる」として、今の金融政策の量的・質的緩和策を拡大する可能性を示唆した。
また、世界経済への影響が懸念される中国経済については、政府の景気対策に支えられ、「7%前後の成長が今年、来年と続くのではないか」との見方を示した。
7日の金融政策決定会合では、年間で約80兆円のペースで資金供給する大規模な金融緩和策は維持した。