取締役解任の創業者長男「心からおわび」
経営権を巡る長男と二男の“お家騒動”が明らかになったロッテホールディングス。17日朝に開かれた臨時の株主総会で、二男・重光昭夫氏を中心とする経営体制が承認された。
ロッテホールディングスでは、2009年以来、創業者の長男・宏之氏と二男・昭夫氏が取締役副会長を務めてきたが、今年1月、宏之氏が取締役を解任される事態となった。
一方で、7月には、昭夫氏が代表権を持つこととなり、宏之氏は、こうした人事に抗議して創業者以外の全取締役を解任する案を取締役会を経ずに社内で周知するなど、混乱を招いていた。
17日の株主総会では、重光昭夫代表取締役を中心とする現在の経営陣による経営体制が承認され、また、今回のような騒動の再発防止のため、初めて社外取締役の起用が決まった。社外取締役には、15年間、検察官の経験があり、国会議員も務めた佐々木知子氏が就任した。
現経営体制に反対していた宏之氏は、総会後、「多くの迷惑と不安をいだかせたことに対して、心からおわびを申し上げます。これからも仲間である社員の皆さんとそれから取引先の皆様と一緒に歩んでいきたいと思います」とわびた。
しかし、兄弟の対立が解消したかどうかには答えず、お家騒動が収束したかどうかは不透明。