TPP閣僚会合で大筋合意 今後の焦点は?
アメリカ・アトランタで6日間にわたって開かれていたTPP(=環太平洋経済連携協定)の閣僚会合で、交渉参加12か国は大筋合意に至った。交渉が大筋合意したことで、今後の焦点は国内での承認手続きに移る。
甘利経済再生担当相は会見で、日本が参加したことによってTPP交渉が加速したと強調した。TPPが発効すれば関税が下がり、日本の消費者は海外からの輸入品をより安く手に入れることができるようになる。また、日本の農産品の輸出拡大が見込めるなど、新たなビジネスチャンスとなる。
一方、合意の内容はコメなどの輸入拡大につながるもので、国内の農業への影響が心配される。甘利担当相は、TPPに関する国会決議を常に念頭に置いて交渉を行ったと話したが、今後、政府は、農家への打撃を最小限にとどめるための国内対策に着手することになる。また、TPP合意を国会で承認する手続きが控えている。
日本にとって大きなチャンスにもなりうるTPPだが、政府はその内容を日本の国民に丁寧に説明し、不安や懸念を取り除くことが求められている。