日産、三菱自を傘下へ 午後にも会見へ
日産自動車が、三菱自動車を事実上傘下に収める方向であることがわかった。
今回の日産自動車の出資は、三菱の経営が大きくダメージを受ける前に早期に再生させたい狙いがある。急な展開に三菱自動車の関係者は「日産に見捨てられると思っていたが、逆に傘下に入るとは驚きだ」と漏らしている。
関係者の話を総合すると、日産は三菱自動車に2000億円を出資し、3割を超える株式を取得して三菱自動車を事実上傘下に収める方向。今回、日産が三菱自動車に出資する方針を固めた背景には、自動車メーカー各社が国内市場の経営環境が厳しい中でなんとか利益を拡大しようとライバル各社との提携を進めていることも挙げられる。
日産自動車は、三菱自動車に「デイズ」など軽自動車2車種の生産を任せているが、三菱の燃費偽装発覚を受けて、軽自動車の一部の販売を停止している。
こうした中、日産の周辺では、軽自動車販売トップのスズキとの提携も模索されていたが、急転直下、三菱との提携が決まったことを知った日産の関係者は「三菱自動車の状況が切迫していたんだろう」と驚きを見せていた。両社は取締役会で決議したあと、午後に会見を開く見通し。