経済指標好調で追加利上げ警戒 ダウ反落
17日のアメリカ・ニューヨーク株式市場は発表された経済指標が好調だったことが、逆に追加利上げへの警戒感につながり、ダウ平均株価は前日比180ドル73セント安の1万7529ドル98セントで取引を終えた。ハイテク株が中心のナスダック総合指数も59.73ポイント下げて4715.73だった。
この日、アメリカで発表された住宅着工件数や消費者物価指数といった経済指標は、軒並み市場予想よりもよい結果となった。さらに原油価格も1バレル=48ドル台と高値水準を維持した。
通常であれば、好調な景気を反映して株価が上昇する局面だが、この日は景気の「好調さ」が逆に、次回6月のFOMC(=連邦公開市場委員会)において、「追加利上げが行われる」との警戒感につながり、株式市場の重荷になった。各連邦銀行の総裁が利上げの可能性に触れる発言をしたと伝えられたことも売りに拍車をかけている。
市場関係者は「18日に発表されるFOMC議事録の内容によっては、6月の利上げ観測が再燃し、市場に影響を与えることも予想される」と話している。