伊勢志摩サミットを前に、日本政府は、Ｇ７参加国に財政出動での協調を呼びかけてきたが、経済界からは、「財政出動ではなく、構造改革の方が大事だ」という声があがった。

　日本商工会議所・三村明夫会頭「構造改革を徹底して進める。こういうことの方がただ単なる財政出動よりも大事だと思っております。仮に財政出動やるとすれば、例えば将来日本の成長率を高めるようなインフラだとか、ワイズスペンディング（賢い支出）に徹底してもらいたい」

　約１２５万の企業が加盟する日本商工会議所のトップ、三村会頭は、政府が支出を増やして需要を呼び起こす「財政出動」について、「今、緊急の必要性はない」と指摘した。

　その上で、政府の成長戦略にある規制緩和や構造改革などを、早く、確実に実行し、経済が成長する力を高めることの方が重要だとの考えを示した。また、もし財政出動する場合にも、将来の経済成長を高めるものに絞るべきだとの見解を示した。