世界経済の不透明感を背景に円高が進む中、輸入商品を値下げする動きが広がっている。高級ブランド「カルティエ」も、５日から、平均１割の値下げ。

　フランスの高級ブランド「カルティエ」は５日から、時計やジュエリーなど、ほぼ全ての商品の価格を平均で約１０％値下げする。カルティエは「ここ１、２か月の為替変動をみて判断した。すぐに反映することで、適正価格で商品を提供できる」と説明している。

　また、輸入食材を扱う高級スーパーの「成城石井」は、チーズや生ハム、オリーブの一部について、先月中旬から期間限定で値下げした。

　外国為替市場では今年に入って、１ドルあたり１９円近く円高が進んでいて、今後も輸入商品の値下げが広がる可能性がある。

　一方、輸出企業にとっては業績の悪化につながることから、過度な円高には懸念の声も上がっている。