“ビューティーフリー”写真でニッポンPR
インターネット上で話題の出来事を日テレNEWS24・デジタル編集チームが取材する「Hot Word」。28日のテーマは「日本の美しい風景写真」。
経済産業省が作った「PHOTO METI PROJECT」というサイトがあります。“日本の魅力を写真で伝える”ために作られたサイトで、“日本に行ってみたい”と思う人を世界中に増やしていくことを目的としています。
このサイトには、日本の美しい風景写真などが51枚が掲載されています。そして、これらの写真には、ある特徴があります。それは「誰でも自由に使うことができる」ことです。
通常、こうした写真を使う際は撮影者などに利用料を払うのが一般的ですが、このサイトに載っている写真は出典を明記すればブログやツイッターだけでなく、商用利用もできるんです。こうした美しい写真が「誰でも自由に使えること」が、ネットで話題になっているんです。
■経産省に聞きました
経済産業省・商務情報政策局のサービス政策課、東京オリンピック・パラリンピック担当の俣野敏道さんに話を聞きました。写真を自由に使えるようにした理由としては、写真の二次利用を促進させることが観光地のPRにつながると思ったからだそうです。
そのため、ビジネスマンや、クリエイターもターゲットにしていて、「プレゼン資料や作品作りに写真を活用してもらうことが、観光地のPRにつながると考えています」と話していました。
写真は300以上の自治体から集まった500枚以上の写真から厳選されました。しかも、有名な誰もが知っている観光地ではなく、「まだまだメジャーじゃない観光スポット」を基準に選んでいます。
例えば、福井県福井市にある「養浩館庭園(ようこうかん・ていえん)」。こちらは、アメリカの庭園専門誌が選ぶ「日本庭園ランキング」で常に上位にランクインしているそうです。
群馬県の温泉街としても知られているみなかみ町ですが、「真沢の森」の棚田の写真も掲載されています。こんな美しい棚田もあるとは知りませんでした。ぜひ海外の方にも知ってほしい日本の美しい風景です。
京都府京丹後市の「久見浜湾」の写真もあります。誰もが知っている「京都」ではなく、日本海側の京都の風景をあえて選んでいます。
風景だけではなく、祭りや工場の写真もあります。愛知県豊橋市の吉田神社で夏に行われる伝統行事「手筒花火」の様子です。この迫力、海外の人にも伝わります。
神奈川県湯河原町で毎年5月に行われる「湯かけまつり」の写真です。湯河原町は温泉街として知られていて、温泉の湯を浴びながらみこしを担ぎます。
埼玉県川口市にある「富和鋳造」の作業場です。川口市は「鋳物の町」として知られていて、こちらの会社では工場見学もできるそうです。
経産省の俣野さんによりますと、「最大の目的は2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、日本はどう“おもてなし”するのか、そこに向かってプロジェクトを推進していきたい」と話していました。