三菱重工が決算発表 7年ぶり最終赤字転落
三菱重工業は31日、今年4月から9月期の決算で7年ぶりの最終赤字に転落したと発表した。採算のとれる事業に資源を配分するため、社内体制の見直しを図るとしている。
三菱重工の今年4月から9月期の決算は、最終損益が189億円の赤字に転落した。このため、2016年度通期の業績予想では、売上高を従来の4兆3000億円から4兆円に下方修正し、営業利益も前年度比で22.5%減に引き下げて、減益の見通しとしている。すでに撤退を表明している大型客船の建造事業で大規模な損失を出したことや、国産旅客機「MRJ」の開発スケジュールが遅れていることなどが要因。
会見で宮永CEOは、現在4部門に分かれている社内体制を見直して、3部門に再編するとともに、「MRJ」の事業をCEOの直轄とする方向で調整していることを明らかにした。さらに、保有する不動産を有効活用するため、不動産事業を展開する子会社を分割して株式の70%をJR西日本に970億円で譲渡すると発表した。