トランプ氏会見受け乱高下 ダウ98ドル高
11日のアメリカ・ニューヨーク株式市場はトランプ次期大統領の記者会見を受けて乱高下し、値動きの激しい展開となった。結局、ダウ平均株価は前日比98ドル75セント高の1万9954ドル28セントで取引を終えた。
一方、ハイテク株が中心のナスダック総合指数は11.83ポイント上げて5563.65となり、過去最高値を更新した。
この日は、大統領選挙当選後はじめてとなるトランプ氏の記者会見で規制緩和やインフラ投資のための具体策が語られるか注目された。しかし、実際に会見が始まるとトランプ氏は具体的な経済刺激策を示さなかった一方で、製薬会社に対し「薬価が高すぎる」などと批判したため、医薬関連銘柄を中心に急激に下落し、ダウ平均は一時、前日を下回った。その後は原油先物相場の上昇を背景に値を上げた。
市場関係者は「具体的な経済政策が語られず評価しづらい記者会見だった。投資家にとって肩すかしとなったが、失望感は広がっていない」と話している。