先月、福井県の高浜原子力発電所で工事用のクレーンが倒れ、関連施設の一部が損傷した事故をうけ、関西電力の岩根社長が資源エネルギー庁長官と会談し、事故を謝罪した上で再発防止を徹底する方針を説明した。

　関西電力・岩根社長「重大な事故を発生させてしまい、大変多大なご心配、ご迷惑をおかけしましたことを本当に申し訳なく、深くおわび申し上げます」

　資源エネルギー庁・日下部長官「高浜原発のクレーンの事故については極めて残念です。安全対策への油断が引き起こしたものと思わざるを得ない」

　今回の会談は、資源エネルギー庁が関西電力の岩根社長を呼んで行われたもので、岩根社長は再発防止と安全管理を徹底する考えを伝えた。これに対し日下部長官は、事故により関電は地元・福井県などの信頼を損なったとして、社長自らが陣頭指揮を執り、社員らの安全対策の意識を徹底させるよう求めた。

　関西電力は、高浜原発３、４号機の早期再稼働を目指していて、地元の信頼確保が課題となっている。