1~3月のGDP年率-2.0% 2期ぶりマイナス成長となった背景は?
1月から3月のGDPは年率2.0%のマイナスで、2期ぶりのマイナス成長となりました。どのような背景があるのでしょうか。経済部内閣府担当の藤吉有咲記者に聞きます。
――今回のGDPは、「個人消費」が振るわなかったとのことですが、これはどのように見れば良いのでしょうか。
個人消費というのは、GDPのおよそ半分を占める重要な要素なのですが、1年間マイナスというのは異例の状況です。
今回は、自動車の出荷停止などによる影響が大きかったのですが、その特殊要因が無かったとしても、この1年間、物価が上昇する中で賃金の上昇が追いつかず、買い控えなどによって経済成長が足踏み状態だったことを示す結果となりました。
専門家からは、「春闘の結果が良かったため、今後は賃金も伸び、消費は改善する」との見方もあがっていますが、懸念事項はいまの歴史的な円安です。この円安水準が今後も続くと、物価をさらに押し上げ、消費にも影響を及ぼします。
消費者が買い控える
→企業収益が下がる
→賃金が上がりにくくなる
こうした悪循環とならないよう、日本の経済は今が正念場です。