離れた場所“つなげて”世界を変える男 4
株式会社ブイキューブ代表取締役・間下直晃氏に聞く「飛躍のアルゴリズム」。4つ目のキーワードは「これから求められる人材とは」。海外でも活躍する間下氏だからこそ見えてくるキーワードとは?
■多様性を受け入れるのも“能力”
――時代の流れに敏感にビジネスを進めてきた間下さんですが、その視点から見た、これから求められる人材を教えていただけますか。
月並みな話になりますが、ここから先グローバル化がどんどん進んできますので、世界の標準語である英語をしゃべることは当然になるのではないかなと思います。それと多様性です。先ほどもお話ししたようにシンガポールは多様性がありますが、日本は残念ながら多様性はあまりない国とされています。
日本人が中心で日本の常識で動いているわけです。ただ、シンガポールに行くと食べるものも全然違ったり、宗教も違う。その中でお互いの違いを理解した上で、ビジネスをしていくことが求められますから、グローバル化が進むと多様性を受け入れられる人材というのは当然必要になると思います。
同時に「常識を疑う力」は非常に重要になると思っています。常識を疑うというのは、何か新しいことをしていこうとか、世の中を変えていこうと思うと、常識に沿っている限りは変わらないわけですね。
本当に今の常識は正しいのかとか、この常識が世の中にとっていいのかということをしっかり見ていかないと変えていくことはできないですよね。変化が激しい時代になってきていますから、今自分が持っている常識を疑っていかないと前に進めないのではないかなと感じています。
■「変わらないこと」は将来足かせになる
――常識を疑うところまではできても、もう一歩、やってみようというとこまでなかなか行けない人が多いと思うんですけど、そういうときはどう頑張ればいいんでしょうか。
どんどん前に進むしかない時代、そして変わったからといって実は死ぬわけでもないし、どんどんトライをして変わり続けられるんだということを理解していく必要があると思いますし、「変わらないこと」が実はこれから先、非常に足かせになるということを認識していく必要があると思います。
――逆境をチャンスに変える力というのもまた求められるところだと思われますか。
そうですね。逆境を楽しむぐらいになってくるとやはり世の中はもっと明るくなるのではないかなと思います。