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財政審「年金の水準低下」意見書から削除

2019年6月20日 15:36
財政審「年金の水準低下」意見書から削除

財務相の諮問機関・財政制度等審議会が19日、麻生財務相に渡した意見書で、原案にあった「将来世代の年金の給付水準が想定より低くなる」などの部分が削除されていたことがわかった。

財務省の審議会では今月6日、国の財政運営に関する意見書の原案が委員に示されていた。原案では「将来世代の年金給付水準が想定より低くなることが見込まれる」「自助努力を促していく観点も重要」などと明記されていた。

しかし、19日、審議会がまとめた意見書からは、これらの文言が削除されていた。削除した理由について財務省は「削除したというより、審議の途中経過の話。今後の審議にも影響するので、財務省として途中経過を明らかにすることはできない」と話している。

しかし、意見書が出る前の11日に麻生財務相が、老後2000万円必要などとした金融審議会ワーキンググループの報告書の受け取りを拒否しており、そのことが影響したと指摘する声も上がっている。