消費税10%始まる 切り替えで影響は?
消費税の税率が1日、8%から10%に引き上げられた。各地では夜を通して切り替え作業などが行われた。東京・新宿駅から石川真史記者の報告。
JRや私鉄各社は消費増税に伴い運賃を値上げしたが、特に大きな混乱は起きていない。新宿駅にあるJRの運賃表も新しく変わった。運賃表の切り替えは1日未明、終電が出た後に行われた。従来の運賃表をはがすと、下から新しい運賃表が現れた。新宿駅では同様の作業を9か所で行ったという。
ただ、JR東日本によると、インターネットで新幹線や特急列車の予約ができるサービス「えきねっと」で不具合が起き、駅の券売機できっぷの受け取りができなくなっている。消費税増税に伴う運賃の値上げと関連があるかはわかっていない。ただ、きっぷはみどりの窓口に行けば受け取れるという。
コンビニ大手のローソンでは値札の付け替えが行われ、これまでになかった「軽」という文字が書かれた。今回の増税で初めて導入された軽減税率の対象であることを示す目印で、食料品などは税率が8%に据え置かれる。しかし、イートインコーナーなど店舗内で食べると通常の税率10%となるため、注意を呼びかけるポスターが貼られた。
中小の店舗では、クレジットカードなどでキャッシュレス決済をすると最大で5%のポイントが還元される制度も始まった。取材した居酒屋では、制度に入っていることを示すステッカーをさっそく貼り出していた。店では増税で客足が遠のくのを心配していて、ポイント還元制度や店独自のセールなどで乗り切りたいとしている。
ーQ.消費税率引き上げに伴う値上げはすべて終わったのだろうか?
消費税を10%に上げるタイミングは、店や会社が決めることができるため、まだ8%のところもある。例えばタクシーは、9月30日に営業所を出た車は、1日に営業所に戻るまで消費税は8%のまま。8%か10%かは、扉に貼っている初乗り運賃を見ればわかる。
消費税増税に伴う動きは一日続きそうだ。