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“もの言う株主”との対立…セブン&アイ株主総会の行方は?

2023年5月25日 12:39
“もの言う株主”との対立…セブン&アイ株主総会の行方は?

“もの言う株主”との対立が鮮明になっているセブン&アイ・ホールディングスの株主総会が開かれています。焦点は、井阪社長らの退任を求める株主の提案の行方です。

株主総会には“もの言う株主”として知られるアメリカの投資ファンド「バリューアクト・キャピタル」が、井阪隆一社長らの退任を求め、4人の新たな取締役候補を提案しています。

バリューアクトはセブン&アイが主力のコンビニ以外に、イトーヨーカドーなどのスーパーやデニーズなどのファミレスといったさまざまな業態を抱えていることに反対していて、利益の9割を稼ぐコンビニ事業だけを切り離して経営資源を集中させるべきだと主張しています。

一方のセブン側は“食品はセブンイレブンの競争力の源泉で、スーパーの開発部門をはじめとするコンビニ以外との連携があるからこそ他社より優位に立てている”と主張し、対立しています。経営をめぐる混乱が続いていることについて株主は…。

「改革改革で良くなるものもあれば、違う方向に行くものもあるのが世の常ですから、しっかり見極めなきゃいけない。よくわからないので、少しでもきょう、空気を感じてみようと来てみた」

「向こう(バリューアクト)の考えがあるから、もう少しもめて…。ただ、経営はセブンイレブンにがんばってほしいなと」

「経営方針や業績、利益というところでしっかり成長できているので、会社方針に反対する理由がない」

また、セブンは不採算部門の百貨店事業をアメリカの投資ファンドに売却することを決めていますが、地元自治体や百貨店の労働組合などと折り合いがつかず、手続きは難航しています。

株主「百貨店業界自体は、コロナ明け後は上向いているので売却しなきゃいけないものではないと思う。それがグループに、最終的にプラスになるものならば売却もいいでしょうが」

直近で国内小売初の売上高10兆円超えを達成した現経営陣か、グループをけん引するコンビニに絞って企業価値を高めたい大株主の意見か、株主の判断が注目されます。

結果は25日午後に判明する予定です。