大阪・関西万博まで500日 前売りチケット販売開始 “諦めムード”なぜ?
2025年大阪・関西万博の開幕まで、30日で500日前。30日からは「前売り入場チケット」の販売が開始しましたが、関係者の中には“諦めムード”も。そのワケとは。
●「前売りチケット」の種類は?
今回の万博のチケットは、前売りと会期中に購入できるもの、あわせて13種類も販売される。30日からは、そのうちの前売りチケットが販売となる。
例えば、開幕日から2週間で1回入場可能なチケットだと、おとな1人税込み4000円。開幕日からおよそ3か月で1回入場可能なチケットだと、おとな1人税込み5000円だ。
ただ万博関係者の中には、「いまの状況で一般の方が買ってくれるとは思っていない」と話す人もいて、やや“諦めムード”も。
●“諦めムード”のワケとは
理由は2つある。1つめは、万博の“中身”がはっきりしないという点だ。ある万博関係者は、「万博はまだ、テーマパークのようにお客さんがお金を払いたいと思える具体的なものを示すことができない」と嘆く。
2つめは、万博が国民にとって“歓迎ムード”ではないという点だ。万博の建設費を巡っては、会場建設費が最大2350億円と当初想定より2倍近くまで膨れあがったことに加え、これとは別に、「日本館」の建設費などで国がおよそ837億円を負担することも明らかになった。
●チケットめぐりさらなる“懸念”も
それは前売りチケットではなく、会期中に購入できる「一日券」と呼ばれるチケットの料金だ。これはおとな1人、税込み7500円。
だがこの金額が、会場である夢洲からバスでおよそ20分のユニバーサル・スタジオ・ジャパンの最安値、おとな1人税込み8600円と比べ1000円ほどしか変わらないため、「だったらUSJに行く」という声も。
●500日前に突きつけられる“課題”とは
現役閣僚の1人も「万博は絶対やる」と意気込むが、巨額の建設費に見合うだけのメリットがあるのか、どうしたら「行きたくなる」ようなムードを作れるのか、政府には今一度、国民への発信の仕方を考えるという課題が突きつけられている。